ワイルドバンチ
CINEMA

ワイルドバンチ

監督:サム・ペキンパー
THE WILD BUNCH [ 1969年 アメリカ ]
「動いたら 殺せ / IF THEY MOVE, KILL ‘EM」 冒頭のウィリアム・ホールデンのセリフで緊張感が一気に高まり、市民を巻き込んだ凄まじい銃撃戦へ。追う者、追われる者、支配する者・・・、戦う者たちすべてが悪という図式。善悪の区別なく男を描いているのが素晴らしく魅力的だ。その男たちのプライドと友情、郷土愛が交錯し、死を決してのラストの大銃撃戦へと物語は導かれる。巨匠サム・ペキンパーの最高傑作であり、アメリカ西部劇の金字塔。

posted on 2001/05/16
ナビィの恋
CINEMA

ナビィの恋

監督:中江裕司
[ 1999年 日本 ]
沖縄県栗国島を舞台にした老若男女の恋愛模様。ズバリ言って、老の部がよいです。若の西田尚美&村上淳カップルも健闘してるけど、思いを馳せる待ち人が60年経って約束を果たしに島に戻ってくるなんて、ロマンチックすぎるぜ!ってことで、老の部がよいです。嗚呼、行ってみたいな栗国島。

posted on 2001/05/09
クレイジー・イングリッシュ
CINEMA

クレイジー・イングリッシュ

監督:チャン・ユアン
瘋狂英語 / CRAZY ENGLISH [ 1999年 中国 ]
「英語を話せるようになってお金持ちになろう! 恥を捨てて体全体で英語を学ぼう!」と、中国全土を説いてまわる政府公認のスーパースター、リー・ヤン先生のドキュメンタリー。欧米、日本への対抗意識を「MAKE MONEY!!」の単純論法で植え付けるその熱い姿勢は痛快であり、脅威に思える。これがカルト現象ではない事実にア然としてしまった。2000年紀、中国の時代はすぐそこなのかもしれない。実はこのリー先生、映画のプロモーションで来日したようだが、それまで外国に行ったことがなかったことが判明。驚いた。この先生、やっぱ狂ってる。でもすごい。

posted on 2001/04/26
1984
CINEMA

1984

監督:マイケル・ラドフォード
NINETEEN EIGHTY-FOUR [ 1984年 イギリス ]
デビッド・ボウイの傑作アルバム『ダイアモンドの犬』(1974年発表)は、この映画の原作であるジョージ・オーウェルのSF小説をミュージカル化するというアイデアから生まれたものだ。結局ミュージカル化は著者の未亡人が許可しなかったため制作されることはなかったが、その後に出会ったウイリアム・バロウズの精神性と融合し、『ダイアモンドの犬』となったのである。スクリーンで監視され、政治プロパガンダ放送がひっきりなしに流れ、言葉を制限し、歴史の史実は日々作り変えられる、徹底的に管理された国。思想犯罪は容赦ない拷問と洗脳の末に処刑される、自由や異とすることを思っては生きていけない世界。教科書の言葉が消えていったり、変わっていったりしている今の日本を考えると、この物語も2001年にしてフィクションとして語れなくなっているようで恐ろしい。

posted on 2001/04/10
ワンダーランド駅で
CINEMA

ワンダーランド駅で

監督:ブラッド・アンダースン
NEXT STOP WONDERLAND [ 1998年 アメリカ ]
最近の日本の恋愛ドラマは毎度高視聴率を上げているようだが、全く観ていないのでさっぱりよくわからない。なかにはよいものもあるのかもしれないけど、この映画の粋な完成度を越えるなんてものは絶対ないと自信を持っていえるほど、これは素晴らしく良い映画でございました。ストーリー、俳優、セリフ、カメラワーク、演出、ボストンという街・・・そのどれもが日本のドラマ関係者が悔しがる(パクリたい)ような冴えたセンスを放っていて、とにかくステキすぎます。この映画のように、都市生活の孤独からサヨナラしたいな。

posted on 2001/04/06
ワールド・イズ・ノット・イナフ
CINEMA

ワールド・イズ・ノット・イナフ

監督:マイケル・アプテッド
THE WORLD IS NOT ENOUGH [ 1999年 イギリス ]
「世界ではもの足りない」という007史上に残るジェームズ・ボンドのセリフにシビれましょう。ボンドとしては安定期に入った伊達男ピアース・ブロスナン、ロバート・カーライルとソフィー・マルソーという異様な組み合わせの悪玉コンビ、裏切り者でここでも殺される悪役商会ゴールディ、そしてボンド・ガールは若さに軍配デニース・リチャーズ(彼女の出演作っていいよね!)というキャストの顔ぶれだけでも楽しい。アンチ・マッチョな僕でも、ボンドには憧れてしまいます。

posted on 2001/03/29
MONDAY
CINEMA

MONDAY

監督:サブ
[ 2000年 日本 ]
サブ監督作品には過去の3作ともスタンディング・オーベイションを送ってきた僕でも、今回のシュールすぎる展開には、いい意味ではない方向で思わずうなってしまった。毎度シュールといえばシュールなのだけど、いまいち抜けきれていない歯切れの悪さのほうが目立ってしまっている。おなじみ堤真一が主演といえ、酒に酔っただけの主人公だったのがダメだったのかもしれない。ちょっと今作はムダにメッセージ性を盛り込んだり意識しすぎたか。

posted on 2001/03/25
スナッチ
CINEMA

スナッチ

監督:ガイ・リッチー
SNATCH [ 2000年 イギリス ]
観た人誰もが『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』と同じだと思ったことだろう。悪意まる出しのケチはいくらでもつけられる映画かもしれないけど、やっぱりそれでも面白かったと僕は思う。ロンドンが舞台だし、だいたいそんなに真剣に観る必要のない、単純に楽しんでもらう映画として立派に出来ているのだ。登場人物の多さも、ちゃんと使っては消されているし(ベニチオも早かった!)、勢いで見せきる編集の巧さと音楽の使い方は相変わらず抜群のセンスを発揮している。ブラッド・ピットのヘタレ英語もよかったです。犬、大活躍!

posted on 2001/03/19
ミッション・トゥ・マーズ
CINEMA

ミッション・トゥ・マーズ

監督:ブライアン・デ・パルマ
MISSION TO MARS [ 2000年 アメリカ ]
これはすごい。地球史の驚くべき事実が明らかに! といってもサイエンス・フィクションなわけだけど、こういうのは好き。宇宙人がいるいないの議論には興味はないけど、SFの空想世界を映像で表現されるものには素直に心が惹かれてしまう。『2001年宇宙の旅』や『スターウォーズ』、『未知との遭遇』、『エイリアン』といった懐かしのものから、『ガタカ』、『コンタクト』など最近の素晴らしかったSF作品など、とてもワクワクしながら観たものだ。『スネーク・アイズ』に続いてゲーリー・シニーズが主演。彼は今後もデ・パルマ作品の常連となるのだろうか。

posted on 2001/03/11
I WANT YOU あなたが欲しい
CINEMA

I WANT YOU あなたが欲しい

監督:マイケル・ウィンターボトム
I WANT YOU [ 1998年 イギリス ]
主演のレイチェル・ワイズに見惚れてしまう、魅惑のサスペンス劇場。ウィンターボトムといえばってことで、『バタフライ・キス』でのニュー・オーダー「WORLD IN MOTION」、『ウェルカム・トゥ・サラエボ』でのストーン・ローゼズ「I WANNA BE ADORED」など音楽でキメてくるのが定番となってますが、今作はタイトルまんまエルビス・コステロ「I WANT YOU」。おかげでいまコステロの『BLOOD & CHOCOLATE』を数年ぶりに聴いてます。

posted on 2001/03/04

PAGE TOP