SPIRITUALIZED [ 2002.01.08. 渋谷AX ]
ケビン・シールズがプライマル・スクリームで余生を送っている現在において、このスピリチュアライズドのライブ体験というのは、それこそマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン以上の意味があると思うのだが、初来日のリキッドが嘘のように会場はガラガラ・・・。東京の恥ですよ、これは。なんだか悲しい気分で開演を待ちながら、あのジャケットのお面がプリントされたTシャツは何枚売れたんだろう?などと考えたりしてしまったものだけど、いざ始まればこれほど贅沢なものはなかったわけで、ほんと観なかった人は後悔してください。ラッパのファンファーレに導かれていった2時間半の世界は体験した人にしかわからないでしょう。前回以上にフリーキーに冴え渡る轟音ノイズと目潰し光線が凄い! うるさすぎて轟音モードに入るとジェイソンの声はほとんど聞こえないんだけど、実に計算された演奏で素晴らしいのなんの。グガー!!って状態から急転直下で「SHINE A LIGHT」のイントロに入ったときは、まさに至福昇天ですよ。相変わらずボケーっと突っ立って、手だけはいそがしく動いてるジェイソンだったけど、彼のヴォーカルは頼りなくも心に響くものがあって大好きだ。大仰極まりない音楽かもしれないが、彼らのレベルで発せられては、どうにも気持ち良くて最高としか言いようがない。次回の来日公演があるのか、それが気がかりだ。
1.COP SHOOT COP 2.ELECTRICITY 3.SHINE A LIGHT 4.ELECTRIC MAINLINE 5.OUT OF SIGHT 6.ON FIRE 7.DO IT ALL OVER AGAIN 8.NO GOD ONLY RELIGION 9.THE STRAIGHT AND THE NALLOW 10.TAKE YOUR TIME 11.I THINK I'M IN LOVE 12.WON'T GET TO HEAVEN (THE STATE I'M IN) 13.DON'T JUST DO SOMETHING
encore 1
14.TAKE ME TO THE OTHER SIDE 15.COME TOGETHER
encore 2
16.LORD CAN YOU HEAR ME
LET IT COME DOWN / SPIRITUALIZED
僕が東京に出てきて間もない頃、スピリチュアライズドの初来日を観に行きまして、ドエライものを観てしまった衝撃が未だに忘れられない記憶となって残っております。傑作『宇宙遊泳』から4年、ロイヤル・アルバート・ホールの傑作ライブ盤を挟み、ついにリリースされた新作はJ SPACEMANことジェイソン・ピアーズの音楽的宇宙世界の全てが詰まった作品となった。最後はほとんど聖歌のように盛り上げちゃって、これでまた来年早々に決定した来日公演で骨抜きにされるんだろうなぁ。