

耳に残るは君の歌声
The Man Who Cried
監督:サリー・ポッター
2000年 イギリス・フランス
いまの感想として、この作品のクリスティーナ・リッチは髙石あかりみたいだなと思った。2000年の作品なので、彼女が20歳のころ。あとケイト・ブランシェットの大女優感というか一瞬で目を惹くオーラの凄さ。このふたりの女優は見応えがあった。ジョニー・デップは脇に徹しつつ、クリスティーナ・リッチとは『ラスベガスをやっつけろ』『スリーピー・ホロウ』に続いての共演を果たしている。


ゴンドラ
Gondola
監督:ファイト・ヘルマー
2023年 ドイツ・ジョージア
田舎村のロープウェイというシチュエーションのみ! アイデアのセンスと可愛さ! ユーモアたっぷりで、面白くて素敵な映画を観ている気持ちになる素晴らしさ。セリフがないのも粋だし、他の映画でも感じるけど、ジョージアという国が映画のロケーションとして抜群に良い。この作品を作るに至るに、コロナ禍でのスケジュールだったことが影響しての結果らしくて、それも見事だなと思う。


接続 ザ・コンタクト
접속
The Contact
監督:チャン・ユニョン
1997年 韓国
すれ違いのメロドラマでパソコン通信が出てきて、懐かしの『ユー・ガット・メール』や『(ハル)』が思い浮かぶ。The Velvet Underground「Pale Blue Eyes」使いとしては、トラン・アン・ユン『夏至』より早いのか。この作品が映画初出演となるヒロイン、チョン・ドヨンがめちゃめちゃ良かった。


ブラックベリー
BlackBerry
監督:マット・ジョンソン
2023年 カナダ
ELASTICAが流れる1996年に物語が始まる、スマートフォンの祖と言われるBlackBerryの隆盛と凋落。勝つも負けるもビジネスの獰猛さよ! iPhoneの登場で敗北し、シェアを完全に失うところで映画が終わるも、BlackBerryは携帯端末から撤退した現在、自動車に搭載されるOS等の新事業で再注目されつつあるらしい。


ザ・モーメント
The Moment
監督:エイダン・ザミリ
2026年 アメリカ
御存知Charli xcxが本人を演じるフェイクドキュメンタリー。bratツアーを招聘できなかった日本でこれだけ観るのは酷な気もする、イジワルーなbratサマーの終わり。ショービジネスの世界にまかり通る、売れてる著名人の声や態度の大きさ、しつこさに毒され、名前負けしていく様子の滑稽さ。ダサい方が現実になっていくことをフェイクとして観れるうちはいいけど、しっかり審美眼を磨いていかないと。


シラート
Sirāt
監督:オリベル・ラシェ
2025年 スペイン・フランス
仲野太賀がモロッコをバックパッカー旅する番組があって、あの砂漠のずっと先がこの映画だったりするのかなとか思ってたら、絶句。壮観なサウンドシステム。ワクワクドキドキ大冒険に導かれるまま迎える大自然と人工物の狂った世界。仲野太賀はこの映画を観たのだろうか。


スターレット
Starlet
監督:ショーン・ベイカー
2012年 アメリカ
ショーン・ベイカー監督の初期作をまとめて観ての、キャリアとともに完成度も上り調子の長編4作目。一度DVDで発売されたときの邦題は『チワワは見ていた ポルノ女優と未亡人の秘密』で、これはこれでちゃんと作品を表していると思う。ポルノ女優としてのシーンがあるとはいえ、いたって上質な作品だし、今作は彼の持つひとつの型ができた感がある。


Michael マイケル
Michael
監督:アントワン・フークア
2026年 アメリカ
完売の先行上映IMAXで至高の音楽映画体験だった。家族の物語でもあるだけに、マイケルのソロに限らず、『THIS IS IT』でカバーしきれていない、ジャクソン5やジャクソンズにもしっかりフォーカスされていて、家族で成し得た死ぬほどいい曲が沢山あることも描かれている。でもやっぱりマイケルは飛び抜けて凄い。凄すぎる。凄すぎたし、生きてて欲しかった。


シンプル・アクシデント 偶然
Un Simple Accident
監督:ジャファル・パナヒ
2025年 フランス・イラン・ルクセンブルク
2025年のカンヌ パルムドール作品。そんな1年前には予想だにしないくらい、全世界が注目する状況となったイラン。一般市民に対する国家体制批判への容赦無い事実を、かつて尋問を受けた登場人物たちの会話や反応から想像する、恐怖と緊張を噛み締める。システムが悪を生み、善なるものに救いはあるのか。


ひつじ探偵団
The Sheep Detectives
監督:カイル・バルダ
2026年 アメリカ・イギリス
推理モノのあるあるに即して真犯人を探し求めるのは、ヒュー・ジャックマンに愛された饒舌な羊たち。パッと見ドタバタしそうなところも、ショーンの領域には踏み込まない粋な逸品。
