ソング・オブ・サマー
CINEMA

ソング・オブ・サマー

監督:ケン・ラッセル
SONG OF SUMMER [ 1968年 イギリス ]
作曲家フレデリック・ディーリアスの晩年を、付き添って彼の作曲を助けたフェンビーという青年を通して描いた物語。梅毒におかされ全身麻痺、失明という状態のディーリアスの描かれ方が実にケン・ラッセルらしいもので、やはり笑わずにはいられなかった。衰弱しきって使用人にかつがれて運ばれるときの生気のなさは危なすぎる。偏屈な性格に戸惑いながらも「ターターター♪」と口でいう音を書き拾い、最後まで献身的に尽くしたフェンビーとの関係は、普通の師弟関係、上下関係とは違う、妙な味わいがあって面白かった。人々を感動させるモノを創造する立派な芸術家はどこか狂っているものですね。若き日(といっても当時41歳)のケン・ラッセルがBBCのテレビ向けに作った作品。

posted on 2002/07/23

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