サザンオールスターズ [ 2003.08.30. 横浜国際総合競技場 ]
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サザンオールスターズ [ 2003.08.30. 横浜国際総合競技場 ]

数こそ爆発的に売れたのは90年代以降と言えるかもしれないが、楽曲の素晴らしさを誇る黄金時代は一時活動休止となった85年の『KAMAKURA』までのものが思い入れもありすぎてやはり特別だったりする。僕がサザンを聴きまくっていたのはそれこそ15年ほど前の中学時代で、ちょうど「みんなのうた」で復活して盛りあがった頃だった。1978年6月25日「勝手にシンドバッド」でのデビューから25年というメモリアルな野外ライブツアー。新曲はシングルのみで、25年ぶっちぎってきた歴史を惜しげもなく披露するという、こんなファン冥利に尽きるライブはないのではないだろうか。開演前から一般客のオッサンが音頭を取ってウェーブが巻き起こる異常なテンションで、昨年同じ会場で行なわれたワールドカップ決勝戦や日本VSロシア戦に負けずとも劣らない熱気が凄い。超満員で60000人はいるのか? それだけで圧倒的だ。そして本当に聴いてしまったあの頃の名曲の数々。前半のメドレー状態で演奏された「当って砕けろ」から「わすれじのレイドバック」までというのは、ちょっと涙なしには観れませんでしたよ! 「朝方ムーンライト」や「素顔で踊らせて」とか聴けるとは思ってなかったし、明石家さんま+村上ショージがビデオで参加の「アミダばばあの唄」なんてのもビックリだし、一番まさか!だったのは「吉田拓郎の唄」。当時はアンチ吉田拓郎として「フォークソングのカス」と吐き捨てた歌だったのが、リスペクト吉田拓郎のものに修正された歌詞で歌われたというのは非常に感慨深かったなぁ。このときだけ歌詞がスクリーンに字幕で表示されてたし。後半は桑田佳祐はギターを持たず、ひたすら天賦のパフォーマンスをハチャメチャに繰り広げるという、ダンサーが登場したり火柱が上がったりの巨大野外ライブならではの仕掛けもたっぷりのお祭り状態。こんな形で25周年を祝える「勝手にシンドバッド」という曲は本当に大傑作! アンコール最後、先日亡くなったという前茅ヶ崎市長と長年映像を手掛けてきてくれたスタッフに追悼の意を表わして演奏した「YaYa」にまたも涙。約3時間のライブでこれだけ聴いても、まだまだやって欲しかった曲があるというのは、なんてったってサザンオールスターズなのだから仕方ないことなのかもしれない。横浜国際総合競技場へは距離的に近い小机は駅が小さすぎて混みまくりなので、新横浜を利用した方がいいですよ。

set list
1.胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ 2.DJ・コービーの伝説 3.ふたりだけのパーティー〜Tiny Bubbles(type-A) 4.当って砕けろ 5.お願いD.J. 6.C調言葉に御用心 7.朝方ムーンライト 8.夜風のオン・ザ・ビーチ 9.素顔で踊らせて 10.タバコ・ロードにセクシーばあちゃん 11.女流詩人の哀歌 12.吉田拓郎の唄 13.アミダばばあの唄 14.夕陽に別れを告げて 15.私はピアノ 16.My Foreplay Music 17.涙のアベニュー 18.思い出のスター・ダスト 19.シャ・ラ・ラ 20.わすれじのレイド・バック 21.雨上がりにもう一度キスをして 22.太陽は罪な奴 23.overture/愛の言霊〜Spiritual Message〜 24.真夏の果実 25.涙の海で抱かれたい〜SEA OF LOVE〜 26.イエローマン〜星の王子様〜 27.みんなのうた 28.ボディ・スペシャルII 29.マンピーのG★SPOT 30.勝手にシンドバッド
encore
31.希望の轍 32.HOTEL PACIFIC 33.いなせなロコモーション 34.Ya Ya (あの時代(とき)を忘れない)
posted on 2003/09/03

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