まわり道
監督:ヴィム・ヴェンダース
FALSCHE BEWEGUNG [ 1975年 西ドイツ ]
人はそのときどきにおいて壁にブチ当たったり途方に暮れたりしてしまうものだ。僕にもよくあることだが、特に2ヶ月前は仕事もなく本当にどうしようもない状況で、とにかく徹底的に痛めつけられているような気分の毎日だった。そんな時にこの映画を観た。書けなくなった小説家が母親の勧めで旅に出て、その先々で出会う見知らぬ人達といつしか行動を共にする。非常に低いテンションで先の見えぬ旅を続ける姿につられるまでもなく気分はロウのままであったが、最後を締める「結局僕はまわり道ばかりしてるのかもしれない」という言葉が僕にとってかなりの救いだったのかもしれない。
posted on 2001/09/02