SUMMER SONIC 2002(第2日) [ 2002.08.18. 千葉マリンスタジアム&幕張メッセ ]
過去2年、メンツを見るなり即決してたサマーソニックも今年はなんだかなあとイマイチ気乗りできず、それでもモリッシーという男だけはどうしても観ないと済まない個人的な事情のため行ってしまいました。そんなわけで、東京2日目のみで、スタジアムには一度も足を運ぶことがなかったという(雨降り日曜だったので、幕張メッセという屋内施設が会場で助かりましたが)、フェスティバル気分なんてあったもんじゃなかったけど、気になるバンドは一通り律義にフルで観てまいりましたよ。
★Múm – indoor stage
アイスランドの気鋭グループとして注目だったムームを体育座りで静観。音と声で幻想的なメルヘンの世界を展開。奥深い森から聞こえてきそうな魅惑のどんよりサウンドに室内にいるためか真っ昼間であることを忘れてしまいそうでした。
★The Reindeer Section – indoor stage
ステージが増えた分、飲食施設付近のスペースが減って少し気が滅入るも、ひとまず腹ごしらえを済まして、グラスゴー編成音楽隊、レインディア・セクションへ。それこそイベントのフィナーレであってもいいようなメンツが一同に会しているだけに、それぞれの単体からライブを観ていきたいようにも思えてしまうわけですが、いきなりフィナーレでも十分楽しかったです。ユージン・ケリーはかまやつひろしみたいな存在なのかも。エイダン・モファットのしびれる低音はたった2曲だけだったけど(いい仕事だよな)、やはりステキでしたね。リーダーの盛り上げる姿もグラスゴー的でよかったです。
★The Avalanches – indoor stage
メンバー二人によるDJでしたが、かなりゴキゲンに踊れました。ボブ・ディランの「ライク・ア・ローリングストーン」やポリスの「キャント・スタンド・ルージング・ユー」が挿入されるなど、サンプリングの技もお見事で思わずニンマリ。楽しかったです。
★Puffy – factory stage
溢れんばかりの観衆が詰め掛け、誰もが知ってるポップソングの連発にオーバーすぎるぐらいの盛り上がりとなったパフィー。僕も『amiyumi』と『JET CD』は大好きでよく聴いたもので(いちおう『FEVER*FEVER』まで持ってます)、踊りながら歌ってましたよ。みんながみんなノリノリでハッスルしてて、よかったです。それにしてもFACTORY STAGEは空気が悪いし汚かったなぁ。
★Siouxsie & The Banshees – indoor stage
ゴスの女番長として君臨してきたスージー・スーの貫禄十分のステージでした。スーツで登場するも、いつのまにやら上半身はキラキラブラ一枚になってるし、寄る年波をさほど感じさせないお姿は立派。ゴス、いま再び!という世間の潮流ではないだけに、集客に寂しいものがあったけど、20年前のムードを味わうことができて、ちょっとよかったかも。「香港庭園」演ってくれなかったのが残念。できればバウハウスが観たいぞ。
★Morrissey – indoor stage
わが人生初のモリッシー。後追いながらも僕にとってもスミスは本当に特別な存在で、夢中になってCDやレコードを集めて聴きあさったものでしたが、ここしばらく、スミス〜モリッシーを聴くことがなかったことを思うと、タイミング的にあと5年早ければという思いもするわけで、実際のゆるゆるに進行していくステージを目の当たりにして、非常に痛みました。一発目のスミスナンバーにもノリきれず、その後もゆっくり目の曲が多い上、普通の曲もそれなりにテンポが落ちてしまっているという・・・。モリッシー自身とともに側近のバックバンドも一様に老けてしまっていて、サウンド的にどうにもパワー不足だったし、モリッシーの歌唱力はさすがに衰えはなかったものの、全体から感じられる現役感がなかったのがつらかった。かつてはトレント・レズナー以上に緊張感に満ちていた男であったはずなのに、丸くなったといっても先日観たコステロは感動するほど楽しめたというのに、モリッシーに限ってなんという・・・。ただ、本編が終わってアンコールに歌った一曲はビクビク!っと電流が走ったんですよね。エルビス・プレスリーに賛辞を発して始まったザ・スミス屈指の大名曲「THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT」。僕をどこかに連れてって、というみじめな哀願。この曲を最後に歌うネタフリと思えば、本編のライブは完璧だったということか。モリッシーは今も変わらずモリッシーであり、弱者という立場に変わりはなかったことに、最後の最後でガツンとやられたようなそんな気持ちでした。2年前のフジロックをキャンセルし、今年のサマーソニックで7年振りの来日を果たしたスティーブン・パトリック・モリッシー、43歳。何もないだだっ広い展示場の密室という空間がとても似合っていました。
1.海へと 2.とくするからだ 3.渚にまつわるエトセトラ 4.Your love is a drug 5.赤いブランコ 6.ブギウギNo.5 7.人にやさしく 8.アジアの純真 9.STRAY CATS FEVER 10.ジェット警察 11.サーキットの娘
Morrissey set list
1.I WANT THE ONE I CAN'T HAVE 2.SUEDEHEAD 3.HAIRDRESSER ON FIRE 4.THE FIRST OF THE GANG TO DIE 5.JACK THE RIPPER 6.LATE NIGHT, MAUDLIN STREET 7.I LIKE YOU 8.MEXICO 9.SISTER I'M A POET 10.ALSATIAN COUSIN 11.LITTLE MAN, WHAT NOW? 12.EVERYDAY IS LIKE SUNDAY 13.THE WORLD IS FULL OF CRASHING BORES 14.MEAT IS MURDER 15.SPEEDWAY 16.NOVEMBER SPAWNED A MONSTER
encore
17.THERE IS A LIGHT THAT NEVER GOES OUT