FOSSIL FUEL : THE XTC SINGLES 1977-92 / XTC
過少セールスという言葉があるとしたら、その意味において世界一のバンドかもしれない。絶大と言っても過言ではない評価を得ながら思うようなセールスがなかったがため、レーベルのヴァージンとは最悪な関係となり、その憎しみの果てに契約解消へと至ったのがデビュー20周年のときだったという、ポップとひねくれのふたつの才能を与えられたアンディ・パートリッジなら致し方ないこの皮肉。本作はヴァージン在籍時に発表されたシングルを集めた2枚組コンピレーションであり、いわゆるお互いの関係を成敗するがための企画物という意味合いも確かにあるのだが、やはりそれはそれとして珠玉のシングル集であり、初めてCD化される音源もあって初心者からマニアまでOKの強くオススメしたいアルバムである。僕自身XTCのアルバムいくつかに加え、元々あった1枚モノのシングル集も持っていたのだけど、去年これを買ってからたまにXTCを聴くときはこればかりになってしまった。せめていやいやでもライブ活動していればそれなりに売れてたと思うんだけどなぁ、と言ったところで頑固一徹、一生ライブはやらない=観れないと思われ(涙)。
posted on 2003/04/12