アダプテーション
監督:スパイク・ジョーンズ
ADAPTATION [ 2002年 アメリカ ]
センセーションを巻き起こした『マルコヴィッチの穴』再びの監督&脚本家によるコンビ第2作。脚本家チャーリー・カウフマンがなんと自分自身役を登場させる飛び技でもって、『マルコヴィッチの穴』で成功と名声を得た後の新作の脚本がうまく書き進められないスランプで悩み苦しむストレスをヤケクソで描いているように見えて、なんのこれしきチャーリー・カウフマンはやはりタダモノではないなと唸らずにはいられない映画でありました。現実世界の状況がいつしかファンタジーゾーンに入り込んでいる巧みな展開で、不思議な感覚に魅せられます。本人役が映画の中で動いているだけに、チャーリー・カウフマンの双子の弟ドナルド(ニコラス・ケイジの二役)なんて、途中まで半信半疑ながらも実在するのだろうなと思っちゃいますよ。脚本ばかりに焦点が当てられがちですが、役者も監督も力量ほとぼしる立派な仕事っぷりで、スパイク・ジョーンズのこだわりが炸裂してたオープニングは本当に素晴らしかった。
posted on 2004/04/15