FAMILIAR TO MILLIONS / OASIS
御存知ウェンブリー・スタジアムでのライブ盤。かつてオアシスと一心同体だった自分の過去がオーバーラップしてしまう時代を築いた名曲と一言もうたを口ずさめない最新アルバムからの曲。聴き手のわがままでしかないことは十分わかっているが、現状のオアシスについて冷めてしまっていることは否定できない。来日公演のときより調子はよかったみたいだが、決して最高とはいえない。最高とはいえないのが、とても問題なのだ。なぜならオアシスは常に最高であったからだ。結局、今回のライブ盤からも次なる最高の一手は見出せなかったが、唯一希望が持てたのが、ノエルが「ヘイ・ヘイ、マイ・マイ」を歌っていること。さすがにこれは鳥肌が立ったが、残念ながらオアシスの新曲ではない。パンク全勢の時代、ジョニー・ロットンが言い放った「ロックは死んだ」という伝説の文句に対する、1979年、男ニール・ヤングの純然なるアンサー・ソングとして有名すぎる「ヘイ・ヘイ、マイ・マイ」。「ROCK AND ROLL WILL NEVER DIE」という歌詞を歌い上げるノエルを信じるしかない。