潜水服は蝶の夢を見る
CINEMA

潜水服は蝶の夢を見る

監督:ジュリアン・シュナーベル
LE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON [ 2007年 フランス・アメリカ ]
フランスELLE誌の編集長だったジャン=ドミニック・ボービーの自伝映画。脳出血で倒れた後、全身不随となってしまった男の片目だけの残りの人生をモノローグと映像に雄弁に語らせる。やりようによってはいくらでも泣きの方向へつっ走ることができたと思うけど、潔すぎるほど感情的に誘導する演出を避けてたのがとてもよかった。最後ぐらい熱くなってくれてもよかった気がしないでもないけど。一文字ずつのコミュニケーションを実現した主人公と仲間たちの生きる力と生きる絆に感銘を受けました。これもし日本語吹き替えが目玉おやじの声だったら怒られますかね。主演のマチュー・アマルリックは『そして僕は恋をする』の人でしたが、当初はジョニー・デップがやる予定だったみたい。ジョニー・デップじゃなくてよかったと思う。

posted on 2008/03/24
ダージリン急行
CINEMA

ダージリン急行

監督:ウェス・アンダーソン
THE DARJEELING LIMITED [ 2007年 アメリカ ]
パート1でのナタリー・ポートマンの裸にさほど興奮するでもなく、結局たいしてテンション上がらずに映画全編も終わってしまった、なんとももやもやした気分が晴れない映画でありました。旅の恥はかき捨てとはいいますが、お金持ちの旅はかき捨て方が半端でなく、そういうのも含めてどうでもいい話のどうでもいい映画だったなぁ。インドでルイ・ヴィトンはないだろう。ウェス・アンダーソンのお坊ちゃん芸も、インドではなにひとつ響いてこなくて残念。アメリカ人は動き出した列車に飛び乗るのがホント好きだなぁ。

posted on 2008/03/22
クイーン
CINEMA

クイーン

監督:スティーヴン・フリアーズ
THE QUEEN [ 2006年 イギリス ]
フレディ・マーキュリーではない方のクイーン、最近Wiiにはまってるらしいイギリス女王エリザベス2世の物語。映画が描くのは彼女の伝記ではなくて、元プリンセスのダイアナが死んだ当時の前後のみですが、王室と国民と政治、それぞれの立場や思惑が錯綜しまくっていて、イギリスらしい下世話な再現ドキュメントのようでありながら、興味深く見入ってしまいました。コーギー×3が女王のまわりをチョロチョロするのがよかったです。

posted on 2008/01/30
Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!
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Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!

監督:スティーヴ・ベンデラック
MR. BEAN’S HOLIDAY [ 2007年 イギリス ]
前作の映画版はそこまでの出来ではなかっただけに、今日び、ビーンてどうなん??とシニカルに思っている人にこそ観て欲しい! 相変わらずやってることは21世紀の精神異常者さながらで、目ん玉開きまくってますが、10年ぶりのビーン、結論としましては、やっぱビーン最高だぁー!! 手持ちビデオのアイデアもよかったし、ナルシスト芝居で笑わせてくれたウィレム・デフォーといい、チャーミングなエマ・ドゥ・コーヌといい、脇役のキャラもしっかりしててよかったです。コメディとして本当におもしろかったし、ロードムービーとしての完成度もかなりのものですよ。クマさんが出なかったのが唯一の心残りか。

posted on 2008/01/28
ウエディング・クラッシャーズ
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ウエディング・クラッシャーズ

監督:デヴィッド・ドブキン
WEDDING CRASHERS [ 2005年 アメリカ ]
オーウェン・ウィルソンとヴィンス・ボーンのコンビネーションがとにかく痛快! 他人の結婚式に紛れ込むなんて相当狂ってるけど、最後に登場したウィル・フェレルがホントにどうしようもないバカで笑ったなぁ。オーウェン・ウィルソンの復活を祈る。

posted on 2008/01/17
松ヶ根乱射事件
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松ヶ根乱射事件

監督:山下敦弘
[ 2006年 日本 ]
ファーストカットのガキがすべてを象徴してるような、言ってしまえばヘンな映画でした。純粋さ単純さが狂気とも思える面白さ。コーエン兄弟の『ファーゴ』を思い出してしまいました。キムはさすがに存在感ありますね。

posted on 2008/01/16
ブラッド・ダイアモンド
CINEMA

ブラッド・ダイアモンド

監督:エドワード・ズウィック
BLOOD DIAMOND [ 2006年 アメリカ ]
完全に黒人役のジャイモン・フンスーに負けてると思うけど、ディカプリオにとって大人の役をやるようになってから一番の出来かも。これ見ると少なくともダイヤモンドを買う気にはならなくなると思います。情け容赦なく人間が死傷しまくる戦場・戦闘シーンを見せる戦争/SF/アクション映画が多くなってますね。

posted on 2008/01/15
俺たちフィギュアスケーター
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俺たちフィギュアスケーター

監督:ジョッシュ・ゴードン、ウィル・スペック
BLADES OF GLORY [ 2007年 アメリカ ]
セガールの「沈黙シリーズ」のように、ウィル・フェレルの「俺たちシリーズ」第二弾という意味合いの邦題なのかはわかりませんが、『俺たちニュースキャスター』に負けずとも劣らない、大爆笑映画でありました。骨太なウィル・フェレルの体型が全くフィギュアスケーターに見えない! けど面白い!! コメディだけどスポ根だった『クール・ランニング』のような大マジな展開には一切ならず、終始フィギュアスケートをおちょくってるような内容でしたが、フィギュアスケートの持つファンタジーな要素を強引に豪快に思いっきりコメディに仕立てて表現してみせた快作。

posted on 2008/01/14
イカとクジラ
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イカとクジラ

監督:ノア・バームバック
THE SQUID AND THE WHALE [ 2005年 アメリカ ]
監督は『ライフ・アクアティック』を共同脚本書いた人らしく、今作ではそのウェス・アンダーソンが製作でもあるということで、実に文系なねちっこい作品でありました。インテリ気取った男子が痛々しく描かれてまして、ジェフ・ダニエルズの哀れな父親っぷりが巧かったです。『ピアノレッスン』のアンナ・パキンが大学生役で出てて、クレジット見るまでわからなかったけど、キルスティン・ダンストやクリスティーナ・リッチもすっかり大人になってるように、彼女の成熟というか成長に驚きました。音楽はLUNAを解散させたディーン&ブリッタ夫妻が担当してまして、まあ何かと文系なツボをついた映画だったと思います。

posted on 2008/01/11
ラブソングができるまで
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ラブソングができるまで

監督:マーク・ローレンス
MUSIC AND LYRICS [ 2007年 アメリカ ]
ヒュー・グラントとドリュー・バリモアの共演ということで、期待を裏切らないラブコメの見事な仕上がり。いくつか曲を書いたファウンテインズのアダムもいい仕事しております。いまとなっては80年代もポジティブに理解されてきていると思いますが、高校や大学のころはまだまだ恥ずかしいという負のイメージが強くて、堂々というよりこっそりという気持ちで、80年代の音楽や青春映画を楽しんだものです。『フットルース』とか『恋しくて』とか『ルーカスの初恋メモリー』とか『君がいた夏』とか『ブレックファストクラブ』とか『旅立ちのとき』とか、あの辺の青春映画は傑作が多い! 80年代とメガネに対する評価は、昔とは随分かわったなぁと感じる今日この頃であります。

posted on 2008/01/10

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