

BLACK MARKET MUSIC / PLACEBO
今年も行けなかったフジ・ロックだけど、本年度のラインナップでいちばん観たかったのが、ボウイ御大もお気に入りのこのバンド。アメリカ人、ブライアン・モルコの特異なキャラクターばかり注目されているが、彼らの音楽性こそ現在のUKシーンにおいて最も特異かつ注目すべきものであろう。不安と絶望の現実という張り詰めたテンションを帯びたサウンドに乗って歌われる、はかなくも繊細で甘く切ないメロディ。PLACEBO=偽薬による中毒者がさらに増えることが予想される、堂々のサード・アルバム。


明日に向かって走れ! / ネプチューン
デビュー・アルバム『君とケツカッチン!』にも収録されているアルバム超先行ファースト・シングル。元ジュン・スカ、現ソロ&ゆずなどのプロデューサー、寺岡呼人が曲提供&プロデュースを務めている。ブギーなギター・ロックの表題曲、アコースティックでソフトな曲調のカップリング曲ともに、素直にいいなと思える耳馴染みの良い楽曲だ。「歌は素人」と、ストレートに歌い上げている三人の歌声も好感が持てて、聴いてて決して恥ずかしく思わない。呼人の手腕が光る好シングル。


LAST DANCE / ブランキー・ジェット・シティ
2000年7月8日、横浜アリーナでの解散ライブ初日を完全収録した2枚組。おまえが欲しい、★★★★★★★、SALINGER 、パイナップルサンド、ガソリンの揺れかた、 SEA SIDE JET CITY 、 SKUNK 、 SATURDAY NIGHT 、絶望という名の地下鉄、幸せな人、DERRINGER 、 SWEET DAYS 、 CAMARO 、 SOON CRAZY 、 3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ、ロメオ、PUNKY BAD HIP 、ぼくはヤンキー、 D.I.J.のピストル、不良の森、綺麗な首飾り、赤いタンバリン、 BABY BABY。さようなら、ブランキー・ジェット・シティ。


JJ72 / JJ72
なにやら大きな期待をすでに背負わされてしまっているような、アイリッシュの新人スリー・ピース・バンド。時を追って、三人マニックス〜ヴァーヴ〜レディオヘッド〜トラヴィス、てな感じの流れにすっぱりはまるわかりやすさから外れた一曲「LONG WAY SOUTH」は、まごうことなきジョイ・ディヴィジョン!! これでUKロック・シーンが甦るなど、そんな大仰なことは思えないが、ちょっと不思議に暗いムードがあって、いいバンドだと思う。


MWNG / SUPER FURRY ANIMALS
正直言うと、前作『GUERRILLA』は2回しか聴いていない。個人的にあまり好きになれなかったのだ。SFAにしてはハイパーすぎた。その分、この新作は全編ウェールズ語詞という地味ではあれど、歌そのものの素晴らしさが際立っていて、かなりのお気に入り。インチキな呪文のようなウェールズ語の語感がSFAの音楽に良く合っていて、そこがまたツボ。


VIBE LIVE-NET 2000.10.03. 渋谷クラブクアトロ
出演:BADLY DRAWN BOY、サニーデイ・サービス
結果からいうと、この日はハズした。大きくハズした。疲労と頭痛で体調も悪化してしまった。まず、サニーデイは演奏はちゃんとしてた。曽我部も長髪ヒゲ面で、見た目安斎肇だったけど、全然悪くなかった。だのに、なぜ「夜のメロディ」や「魔法」をやってくれんのだ。「baby blue」はグッときたが、そのようなスロー〜ミディアム・テンポのもので全部かためられて、思いっきり聴き足らなかった。やっぱ、3時間はくだらない単独のライブに行かないとだめなのだろうか。さて、次のバッドリーことデーモン・ゴッホ。これが哀しいかなシラケムード一色となってしまったのだ。原因は彼のスタイルとはいえ、ただのマンチェの酔っ払いにしか見えなかったこと。ちゃんと演奏すればいいものの、無駄にみじめなファン・サービスと中途半端な思いつき即興が続けば、そりゃあ引くってなもんよ。ブチ切れて機嫌が悪くなろうが、今日の彼に弁解の余地なし。おかげで彼の素敵な持ち歌も心には響かずじまいで、ああ残念。VIBEはこれを、どう放送するのだろう。
サニーデイ・サービス set list
1.海岸行き 2.シルバー・スター 3.胸いっぱい 4.夢見るようなくちびるに 5.baby blue 6.ピンクムーン 7.24時のブルース 8.LET'S MAKE LOVE


LOVE ALBUM / サニーデイ・サービス
タイトルからして素敵なアルバムは、気が付きゃ通算7枚目。来るとこまで来てしまったのか、単にふっきれた気分的なものなのか、気負ったところがなく、いい意味での緩さがあって、とてもよいです。


PLAY / MOBY
1999-2000年シーズンにおいて、おそらく世界でいちばん売れている世紀末を代表するに最もふさわしいアルバム。V2移籍後もチャートの上位から落ちる気配はいまだなく、まさに驚異的な売れ方をしていることがわかる。日本ではメディアの反応の遅さのおかげで、今年1月の来日公演をオン・エア・イーストで観ることができたものだが、次はもうムリかもな。いまや無敵のマルチ・アーティスト、MOBYを知るには、決して今更ではない強力推薦盤。


サン・ピエールの生命
LA VEUVE DE SAINT-PIERRE
監督:パトリス・ルコント
1999年 フランス
ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ、エミール・クストリッツア(監督としてご存知の方も多いと思うが、今回映画初出演)といった三人の抑えた渋い演技が印象的な愛と犠牲の中世劇。悪くはないが、いまいち決定力に欠けるか。ここまで毎回作風を変えられると、ルコントってどういう監督なのかよくわからなくなってくる。


EVERYTHING, EVERYTHING / UNDERWORLD
自身の音楽リスナー人生を振り返って、最大の罪を懺悔するならば、それはいまだUNDERWORLDのライブを経験していないことである。なぜなら、音楽人生最大の幸福がそこにはあったからだ。同じ思いをした人が11月の幕張に集うのだろう。しかし、そのステージにダレン・エマーソンはもういない。ダレンとともに極まれしUNDERWORLDの絶頂集。
