キングコング 髑髏島の巨神
監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ
Kong: Skull Island
2017年 アメリカ
地獄の黙示録をなぞりながら、怪獣や巨大生物に襲われまくりで、めっちゃ楽しい!!! 怪獣同士のバトルもめっちゃ楽しい!!! 生存者が思ったより多かったのが不満かもだけど(『スターシップ・トゥルーパーズ』くらい容赦しなくていいのになぁ)、めっちゃ楽しい映画でした!! 三部作というかたちで続いていくようなので、楽しみです。
ラ・ラ・ランド
監督:デミアン・チャゼル
La La Land
2016年 アメリカ
TOHOシネマズ日本橋のドルビーアトモス劇場でデミアン・チャゼル監督『ラ・ラ・ランド』。素晴らしい!!! ザッツ・エンターテインメント!!! 音楽が流れ出す瞬間、タップが始まる瞬間。あふれるオマージュと情報量。エマ・ストーンの歌唱、ライアン・ゴスリングの微笑…。心躍り胸を打つシーンが幾度となく訪れる。映画館の帰り道、頭の中で音楽が流れたまま、歩道でステップ踏みたくなる。サントラ先に聴いてたけど「Take On Me」「I Ran」の辺りは入ってなかったよなぁ。
ドラゴン×マッハ!
監督:ソイ・チェン
殺破狼II / SPL 2: A Time for Consequences
2015年 香港・中国
『ドラゴン×マッハ!』ことSPL2。バイオレンスハードアクションぶっちぎりの面白さ!!! スーツ獄長のマックス・チャンがカッコええ!!! 観に行けて本当に良かったと思える歓喜の一本。ちなみにドニー・イェン&サイモン・ヤム vs サモ・ハン(キンポー)&ウー・ジンの『SPL/狼よ静かに死ね』の続編とのことですが、物語に前作との関連は特になかったです。
ドント・ブリーズ
監督:フェデ・アルバレス
Don’t Breathe
2016年 アメリカ
泥棒3人組vs盲目退役軍人with大型犬のほぼ密室デスマッチ。どっちも応援する気になれない救いようがない奴らだけど、両者不屈のカウント2.9の応酬に大興奮!! まさに息もつかせぬ怖すぎるホーム・アローン!! めっちゃおもしろかった!!!
オアシス:スーパーソニック
監督:マット・ホワイトクロス
Oasis: Supersonic
2016年 イギリス
スマスマ最終回とシング・ストリートと水曜どうでしょうが混ざったような、高純度のオアシス追体験映画でありました。この愛嬌と至極の名曲。まさに歴史だった。たまらん。20年前、オアシスに熱狂してたひとりとして、この映画は愛せます! 最高です!!!!!!
ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー
監督:ギャレス・エドワーズ
Rogue One: A Star Wars Story
2016年 アメリカ
1977年のエピソード4となる最初の『スター・ウォーズ』を見直して臨んだ今作。デススター、そしてダース・ベイダーの真の恐ろしさをようやく知ったように思える。この宇宙の片隅に散っていった強く儚い者たちのエピソード3.9。
エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に
監督:リチャード・リンクレイター
Everybody Wants Some
2016年 アメリカ
大学生活の終わりではなく始まりの3日間の映画だけど、これはリンクレイター版『ファンダンゴ』だと思う。終始バカ騒ぎに徹する彼らを眺めながら、自分はやりそびれていることが山ほどあるんじゃないかという気持ちになる。ちょっと松岡茉優っぽいゾーイ・ドゥイッチがリー・トンプソン&ハワード・ドゥイッチ(『恋しくて』や『プリティ・イン・ピンク』の監督)の娘だった!
この世界の片隅に
監督:片渕須直
2016年 日本
昨年広島を訪れたときに呉まで足を延ばしたものですが、一年後にこのような映画に出会えるとは! 骨折して右腕包帯三角巾状態でも、あのとき行っといて良かった。映画は、劇中より、観終わっていろいろ思い出すたびに涙目になってしまう。かと言って、泣かせに徹するありきたりなものではなく、娯楽作としてとても素晴らしかった。説明はないけど、1コマ1コマに意味が込められているのだろう。いち小市民にすぎない主人公すずの生活を丁寧に豊かに描いていく中で、戦争や原爆を表現してみせた、日常系アニメの歴史的傑作。能年玲奈改めのんの大復活作としても本当に喜ばしい。『野火』『顔のないヒトラーたち』『黄金のアデーレ』『サウルの息子』『この世界の片隅に』。ここのところ、もの凄い傑作の戦争映画が続いている。
FAKE
監督:森達也
2016年 日本
11月27日、TAMA CINEMA FORUMにて『森達也の「ドキュメンタリーは嘘をつく」』『FAKE』。
2006年テレビ東京でメディアリテラシーをテーマにした特番として制作・放映された『森達也の「ドキュメンタリーは嘘をつく」』。ディレクターは村上賢司(森達也ではない)。スタッフロールに真利子哲也や松江哲明の名前もあり、10年前ながらすごい。フェイク・ドキュメンタリーとして作られていて、いま観ても十分に面白かった。番組DVD付きメイキング本が完売絶版状態のようなので、気になる人はネットで探せばあるかも。
『ドキュ嘘』がフェイク・ドキュメンタリーであるのに対し、森達也監督『FAKE』はフェイク・ドキュメンタリーではない。ただ最後まで答え合わせがないので、何かがフェイクだったのかもしれないし、全部フェイクだったのかもしれない。『ドキュ嘘』で「ドキュメンタリー作家にいい人はいない」と断言していた森達也らしい作品だったと思う。上映後に『FAKE』の撮影に一時期同行していたという武田砂鉄さんのトークショー。謎に満ちた作品だけに、こういう補足はとても興味深くありがたかった。
マイマイ新子と千年の魔法
監督:片渕須直
2009年 日本
昭和30年、山口県防府。戦後10年の子どもたちの姿に、人が人として生きるに必要な大事なことを丁寧に織り込んだ素晴らしい作品。魔法と言っても空想でしかないのだけど、過去を思うこと、他人を思うこと、死を思うこと、想像力は未来を作る強大な力だと思う。公開中の『この世界の片隅に』の大ヒットを受けて、この作品も再注目されるチャンスかもしれない。テレビでやってもいいと思う。