

オルフェ
Orphee
監督:ジャン・コクトー
1950年 フランス
1950年の芸術家ジャン・コクトーによる監督作。The Smiths「This Charming Man」のジャケットのシーンが出てハッとする。このカットを抜き取るモリッシーのセンス! さらに鏡の中に入ったりの展開を見進めていくと、床の模様がツインピークス!! なんというタイミングだろう。まさしく芸術は永遠なのだなぁと強く感じた。


マイ・ボディガード
Man on Fire
監督:トニー・スコット
2004年 アメリカ
メキシコを舞台にした誘拐劇で、後に兄リドリー・スコットが撮った『ゲティ家の身代金』にも通じる話でもあった。デンゼル・ワシントンのここでの元CIAの凄腕工作員というキャラクターは、『イコライザー』シリーズにて見事に再生された原点だったように見て取れる。


世界の涯てに
Lost and Found
監督:リー・チーガイ
1996年 香港
1996年製作で公開当時は金城武フィーバーが凄くて観なかったんだと思う。これが最近アマゾンに追加されていて、観てみたらめちゃめちゃ良かった。美しきケリー・チャンの人気も爆発したのも納得。監督のリー・チーガイ作品では『月夜の願い』が大好きだったなぁ。トニー・レオンが過去にタイムスリップして父親レオン・カーフェイに会うという『異人たちとの夏』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』みたいな。


不死身ラヴァーズ
監督:松居大悟
2024年 日本
最高な見上愛から一方的に惚れられるという、ファンタジーでしかない印象ではあるけれども、いまのところ見上愛にとって一世一代の映画と言えると思う。東海道新幹線の平塚あたりで見える三角屋根の住宅街の景色がロケに使われている。


ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡
Beside Bowie: The Mick Ronson Story
監督:ジョン・ブリューワー
2017年 イギリス
改めてだけど、亡くなったのが46歳という若さに驚く。モリッシー『ユア・アーセナル』のプロデュースやフレディ・マーキュリー追悼コンサートでのボウイとの演奏が最晩年だったなんて。ロックギタリストとして文句なくカッコ良かったことに加えて、彼のプロデューサー&アレンジャーとしての才能も語られ、初期ボウイだったり、ルー・リード『トランスフォーマー』だったり、彼の功績を正しく評価されていて、嬉しかった。


SAND LAND
監督:横嶋俊久
2023年 日本
ひたすら手の込んだポップでユニークでキャッチーなビジュアル。かつての『タンク・ガール』がベースにあるのかもだけど、めちゃめちゃ面白くて、改めてスーパーレジェンド鳥山明の偉大さと、計り知れない喪失を味わう。


ピンピネロ:ブラッド&オイル ~荒野の運び屋~
Pimpinero
監督:アンドレス・バイス
2024年 コロンビア
コロンビアとベネズエラの内陸荒野の国境を跨いでガソリンを運ぶ裏稼業のワイルドさ。極端な価格差から実際に密貿易は盛んらしく、映画を見るにマッドマックス2以降の世界とほぼ変わらない。


歌声にのった少年
Ya Tayr El Tayer
監督:ハニ・アブ=アサド
2015年 パレスチナ
実在するパレスチナ・ガザ出身のポップスター、ムハンマド・アッサーフの半生を元にした自伝映画。子供の頃から認められた天性の歌声を武器に、命がけでエジプトに出国し、オーディション番組アラブ・アイドルに出演したという。映画は2015年製作ながら、戦闘状態にある現状も、もうずっと続いている以前からの延長に過ぎないことを映し出している。


パリの調香師 しあわせの香りを探して
Les Parfums
監督:グレゴリー・マーニュ
2019年 フランス
嗅覚を使う調香師という仕事の特殊性、敏感さが知れて面白い。ディオールが撮影協力したり、エルメスの専属調香師がアドバイザーだったりするので、専門的なところはちゃんとしてるのだろう。自分の匂いを嗅いで鼻をリセットするのとか、へぇーと思った。お互い事情のある、調香師と運転手の関係性の描き方が巧くて好感が持てる。フランス本国で大ヒットしたのも納得。


ふたりのマエストロ
La Scala
監督:ブリュノ・シッシュ
2022年 フランス
指揮者として活躍する父子のドラマ。イタリア・ミラノのスカラ座を引き合いに、小澤征爾にも言及する脚色の巧さ。粋なラストもブラボーだった。
