シング・ストリート 未来へのうた
監督:ジョン・カーニー
Sing Street
2015年 アイルランド・イギリス・アメリカ
8月7日に閉館する渋谷パルコ。それに伴ってシネクイントも閉館ということで、最後の上映作品『シング・ストリート』を観てきました。今作も評判の良いジョン・カーニー監督作品ですが、主人公がわりと勝ち組な高校生だったので、物語にグッとくることはなかったかも。ジョン・ヒューズの偉大さと、今作絡みの音楽でいうとホール&オーツの偉大さを改めて感じました。
ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール
監督:スチュアート・マードック
God Help the Girl
2014年 イギリス
ベル&セバスチャンのスチュアート・マードック監督が書いた曲をエミリー・ブラウニングがいっぱい歌うという、グラスゴー発の完璧なるアイドル映画! これはもう「カワイイ」と形容する以外ない! 何より音楽と女の子がキラキラしていながら、物語は鬱な主人公だったりで、本当にザ・スミスが大好きなんだなぁというのも、エンドロールまで伝わってきます。そんなスチュアートの情熱にも好感。よかった!
転校生 さよならあなた
監督:大林宣彦
2007年 日本
2007年の大林宣彦監督自身による、長野に舞台を移した『転校生』25年ぶりのリメイクというよりリブート作品。監督から「20年に1人の逸材」と評された初主演となる蓮佛美沙子がとにかくよい。君は僕のために死ねる、入れ替わりと死別を描いたNHKドラマ『さよなら私』(これも素晴らしい作品)のアイデアはむしろこっちだった。大林宣彦恐るべし。前作とともに青春映画の記念碑的傑作。
10クローバーフィールド・レーン
監督:ダン・トラクテンバーグ
10 Cloverfield Lane
2016年 アメリカ
めちゃめちゃ面白かった!!!! スリル満点! 前作関係なし! ダイ・ハード! ジョン・グッドマンの『バートン・フィンク』級の怪演もさることながら、話の真偽が確認できず、知りたい情報が何一つわからないのは、現代の感性だと十分すぎる恐怖体験だったわけで、そこのところが『10クローバーフィールド・レーン』の肝だったようにも思える。『セッション』のデミアン・チャゼルが脚本に参加。ブラッドリー・クーパーが声のみで出演している。
インターンシップ
監督:ショーン・レヴィ
The Internship
2013年 アメリカ
ヴィンス・ヴォーンとオーウェン・ウィルソンが失業してGoogleにインターンシップで入る物語。劇場未公開作だけど、すごく面白い。ヴィンス・ヴォーンは脚本も担当してます。Google全面協力で実際の本社で撮影されたらしい。ネットの時代も個々の人間力とチームワークって大事。
山河ノスタルジア
監督:ジャ・ジャンクー
山河故人 / Mountains May Depart
2015年 中国・日本・フランス
ル・シネマで『山河ノスタルジア』観て、遅いランチで餃子を食す。今回のジャ・ジャンクー作品でも、半端な空き地のだだっ広さに、中国国土の巨大さを感じます。PET SHOP BOYSでワイワイ踊る1999年で幕開け、2014年、2025年と時を超えて描かれる。豊かさはバブルなのか。故郷、母親、母国語を求める未来を憂うGO WESTエレジー。
レヴェナント 蘇えりし者
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
The Revenant
2015年 アメリカ
ありえないような話だけど、これが実話を基にした小説の映画化作品。自然に襲われ、動物に襲われ、人間に襲われ、亡霊さながらディカプリオのガッツが凄い。役者も含めた画力の凄さに圧倒される。妥協のない、容赦のない、凄まじい映画。イニャリトゥにとって、デビュー作『アモーレス・ペロス』以来のギラギラした大傑作。
スポットライト 世紀のスクープ
監督:トム・マッカーシー
Spotlight
2015年 アメリカ
日本ではカトリック教とも馴染み薄いし、地味で実直な作品だけに、アカデミー作品賞を獲ったことは、物凄い宣伝になってよかったのではないか。物を発する側の姿勢の在り方は、マスコミや記者に限らず、我々も観るべきところがあったと思う。
ルーム
監督:レニー・アブラハムソン
Room
2015年 アイルランド・カナダ
ものすごくいたたまれない話だし、類似する実際の事件があったなんて、想像したくもないけど、子供の目線で描かれる全てに、いたく心を揺すぶられました。素晴らしかった。子役の男の子ジェイコブ・トレンブレイが本当に素晴らしかった。
インサイダーズ 内部者たち
監督:ウ・ミンホ
Inside Men
2015年 韓国
今年のアカデミー賞受賞式のプレゼンターを務めたスーパースター、イ・ビョンホン主演作。観客4人しかいなかったけど、韓国では800万人超えのR指定作品映画動員歴代ナンバー1のヒット作。これが大当たりする韓国って凄いというか、これが大当たりするから韓国なんだなぁ。銃器が一切出ない武器選びのセンスがまぁ〜コワ!という、これぞ韓国な王道バイオレンス超ハード社会派エンタメ! 最高!!!