

かもめ食堂
監督:荻上直子
2006年 日本
フィンランドが舞台ということで同じレストランが舞台だったアキ・カウリスマキの『浮き雲』を思い出させますが、哀愁が半端ない『浮き雲』とは雰囲気が全然違います。ノリはむしろというか必然というか『やっぱり猫が好き』ですね。なかなかよかったです。あったかいおにぎりが無性に食べたくなりました。あとやっぱ旅行したいなー。ひたすらドライブとかしたい。


ナイロビの蜂
THE CONSTANT GARDENER
監督:フェルナンド・メイレレス
2005年 イギリス
『シティ・オブ・ゴッド』がブラジル・スラムの物語だったけど、今回はアフリカ・ケニアのスラムの現実を描いています。ラブストーリーとしてパッケージなど紹介されておりますが、完全な社会派サスペンスドラマですね。甘くないです。レイチェル・ワイズがアカデミー最優秀助演女優賞を受賞。


GOAL!
GOAL!
監督:ダニー・キャノン
2005年 イギリス・アメリカ
ジーコ監督だったドイツワールドカップそのものが遠い昔のように思われ・・・。ほとんど現実味のないシンデレラストーリーではありましたが、それなりに楽しめたかな。ニューキャッスルが舞台だったけど、イギリス暗く描きすぎな気もする。三部作とのことですが、2の予告で主人公がレアルマドリッドに移籍してて、続きは多分観なさそう。そんな理由でジダン、ラウル、ベッカムがゲスト出演だったのか。


それでもボクはやってない
監督:周防正行
2007年 日本
裁判モノは有名事件はテレビ中継されることも当たり前なお国柄なだけに、アメリカ映画でよく観ることができますが、いざわが国のものを見せつけられると、こうも歯がゆいものなのかと思い知らされてしまいました。周防監督の執念なのか妥協しなかった結果、映画というよりドキュメントになりすぎな感もありますが、十分おもしろく素晴らしい作品でした。


クラッシュ
CRASH
監督:ポール・ハギス
2004年 アメリカ
『ショートカッツ』や『マグノリア』、あとローレンス・カスダンの『わが街』も似た感じだったと思う、どことなくシリアスな群像劇の秀作。すぐ興奮して口ゲンカが始まってしまうのは国民性なのか、役柄のせいなのか、社会のせいなのか、短気な人たちが多いのは困ったものです。


サムサッカー
THUMBSUCKER
監督:マイク・ミルズ
2005年 アメリカ
エリオット・スミスとポリフォニック・スプリーの音楽がグッとくる、ストーリーもどこか『グッド・ウィル・ハンティング』を思わせる少年の成長物語でありました。キアヌが思ってたほど出番が少なかったけど、「大切なのは答えのない人生を行きぬく力」という、物語の核となる最高のセリフを聞かせてくれます。


ゆれる
監督:西川美和
2006年 日本
猛烈に重い内容なのに、猛烈に素晴らしい作品で、人気衰えず満席でした。香川照之の芝居に触発されてか、オダギリジョーにとって決定打となる一本だったと思います。伊武雅刀のキレっぷりは2回目に笑えましたね。出番少なかったけど、瀧の腰回りというか腹はやばかったです。


グエムル
THE HOST
監督:ポン・ジュノ
2006年 韓国
どれも同じように宣伝されるわりに落差の激しい韓国映画ですが、ポン・ジュノ監督はさすがに今回も面白かった!! 怪物こわい! 気持ちわる! 小市民一家VS怪物という、この手の映画にありがちな強引な展開にもシラけさせることなく、ガメラも宇宙戦争も完全に喰ってしまった、モンスターパニック映画の傑作です。


2番目のキス
FEVER PITCH
監督:ボビー・ファレリー、ピーター・ファレリー
2005年 アメリカ
ニック・ホーンビィの原作ではありますが、原作に忠実なのは、主人公がアーセナルではなく、レッドソックスの熱狂的なファンの男というキャラだけで、映画化権必要なかったのでは?と思うほど、ほぼオリジナルな物語となってます。女子とスポーツ観戦したい。


嫌われ松子の一生
監督:中島哲也
2006年 日本
『下妻物語』からしつこさと濃度が5倍増しという感じでしたが、もうれつによかったー!! 森田童子もかなわない強烈な失敗人生をただ暗く描くことなく、派手なファンタジーで見せられれば見せられるほど、たまらなく泣けてきました。監督がやろうとしたのは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』だったのかも。
