
one tree to true, three trees for free 2002.07.14. 渋谷CLUB ASIA
出演:テニスコーツ、キセル、world’s end girlfriend with 徳澤青弦&isi、cinq with 二階堂和美、dj klock
テニスコーツとは前々から縁があって、それでもテニスコーツとしてライブを観るのは今回が初めてだったので、とても楽しみでした。にわかにメディアにも取り上げられるようになっているせいか、フロアも大勢のお客さんで注目度もなおのこと高かったのかもしれません。基本バンドに加え、VJ、DJ、フライパンなどの打楽器を加えた独特のスタイルで、音楽性はよりポストロックな方向へシフトしていることに驚かされつつも、自由に演奏を楽しむ雰囲気が如実に伝わってくるとても気持ちの良いものでした。world’s end girlfriendは床に体育座りして目を閉じて聴くとかなり効果あったかも。チェロとサックスをバックに電子音ノイズとサンプリング、ギターを駆使して構築する世界観は非常に美しくもあり非常に暗くもある。ただ個人的にこの暗さは大勢の場で共有したいとは思えなかったし、電子音サンプリングはそう簡単に納得できないものがあって難しいです。キセルはゲストだったので、短い間でしたが、4曲堪能できました。さすが兄弟、声質が似ている。dj klockはテニスコーツの植野さん、さやさんとともにcacoy(囲)としてチームを組んで活動もしていて、今回はテニスコーツのバックでスクラッチプレイをしたり、ラウンジでDJしたりしてました。二階堂和美は残念ながら観れず。全体的に楽しめましたが、余談ながら、ASIAの受付の人がとても恐かったです。


ELVIS COSTELLO 2002.06.28. 赤坂ブリッツ
近年のコステロにはほとんど興味を失っていたのですが、今回はバンドでの来日公演ということだったので、それでも正直どうなんだろうという気持ちに支配されつつも、行ってみました。8年前のコステロ&ジ・アトラクションズが自分の本格的なライブ人生始まりだったわけで、コステロにはいろいろと感慨深いものがあったのですが、いざライブが始まるとそういったノスタルジーが全部フッ飛んでしまうほど、圧倒的に現役なオヤジパンクロッカーで盛り上がりまくり。まるまる太ったカラダでギター弾くのも大変そうだったけど、サービス精神ますます旺盛だし、2コーラス目はわざとキーを上げて別のコブシを披露したり、やりたい放題。バックバンドはベースこそブルース・トーマスではなかったものの、ドラムはピート・トーマスで、キーボードはスティーブ・ナイーブという、ほぼアトラクションズなもんだから、全体的に暴走しまくりですよ! 曲が始まって途中までなんの曲なのかわからないくらいハチャメチャなんだけど、これぞコステロの真骨頂なわけで、もう最高に楽しくて、有名無名の名曲がバンバン炸裂するし、あろうことか涙まで出てしまいました。目の前には小太りなイギリス人とおぼしき男性がいたのですが、その人のダンシングぶりも凄まじかったです。真後ろで爆笑ですよ。いいもん見れたー。
1.45 2.WAITING FOR THE END OF THE WORLD 3.WATCHING THE DETECTIVES 4.SPOOKY GIRLFRIEND 5.(I DON'T WANT TO GO TO) CHELSEA 6.NEW LACE SLEEVES 7.TOKYO STORM WARNING 8.SOUL FOR HIRE 9.I HOPE YOU'RE HAPPY NOW 10.TEAR OFF YOUR OWN HEAD 11.TART 12.SO LIKE CANDY / YOU'RE NO GOOD 13.BEYOND BELIEF 14.OLIVER'S ARMY 15.DUST 16.(WHAT'S SO FUNNY 'BOUT) PEACE,LOVE AND UNDERSTANDING? 17.RADIO RADIO
encore 1
18.SMILE 19.WHEN I WAS CRUEL NO.2 20.UNCOMPLICATED
encore 2
21.ALIBI 22.YOU BELONG TO ME 23.PUMP IT UP
encore 3
24.EPISODE OF BLONDE 25.LIPSTICK VOGUE 26.I WANT YOU


小島麻由美 2002.06.16. 渋谷AX
昨年、ギリギリ見逃した新宿タワーレコードでのインストアライブでもやったらしい「恋の極楽特急」が今日聴けたので、タワーのことはスッキリ忘れよう。小島麻由美のワンマンショーというなかなかない機会を体験できた喜びはとても大きいもので、しかもこんなにたっぷりやってくれるなんて大満足! しょっぱなから「真夏の海」や「ショートケーキのサンバ」が飛び出しちゃって、もうウキウキですよ。セクシーヴォイスブルースシンガーの節回しで抜群に歌上手いのに、しゃべりのリトルヴォイスぶりがまた強烈。すべてにおいてツッコミを許しても許されないマイ・ワールドを展開してみせる彼女の素でありながらプロフェッショナルなステージに完全に魅了された次第です。帰りに寄った焼き鳥屋のオヤジに小島麻由美の存在を教えてしまったんだけど、素敵な歌ばかりだから問題はないだろうと思う。
1.doo-bee-doo-goo(scat) 2.真夏の海 3.ショートケーキのサンバ 4.ding ding(doo ron ron) 5.ROCK STEADY GIRL 6.エルヴィスの幽霊 7.刺青 8.プレイガーリー 9.セシルカットブルース 10.ぱぶろっく 11.結婚相談所 12.結婚行進曲 13.パレード 14.飾窓の少女 15.はつ恋 16.エレクトラ 17.蜜蜂 18.背後に気をつけろ! 19.ひまわり 20.恋の極楽特急 21.皆殺しのブルース
encore
22.ろくでなし


NUMBER GIRL 2002.06.06. 川崎クラブチッタ
年に一度の恒例行事で、今年もナンバーガールを観てまいりました。もみくちゃにされて楽しんだ2年前(当時24歳)を思いながら、今回は後方でマイペースに体動かして楽しんでましたが、なんとなくナンバーガールとともに年齢を重ねてしまったパッと見ヤング層ばかりだったのか、ダイブ続出の前方とは違って周囲は実にセーフティ。そんな中でも初期の曲となると神経細胞が勝手に反応してしまって飛び跳ねてしまいました。「桜のダンス」「omoide in my head」「IGGY POP FANCLUB」などでのことです。嬉しい! 楽しい! 新作は聴いてなかったんだけど、ライブで聴いた印象だと随分変化球が増えたなぁと感じたわけですが、どうでしょう? チャコちゃんはますますしっかりした運指で艶のあるギターを聴かせていて、彼女はいつも新鮮な感じがしますね。ロシアに勝って北方領土返還。向井は向井、オレはオレ、という気持ちでこれからもがんばっていこうと思います。

TARA JANE O’NEIL & DANIEL LITTLETON 2002.06.03. 渋谷屋根裏
opening act:さかな、WIN A SHEEP FREE、54-71
昔一度だけ連れられて行ったときは余裕で床に座ってステージが見渡せた渋谷屋根裏(とても狭い)に満員札止めと言っていいくらいお客さんがいっぱい。天井低いからタバコの煙も充満して、前座チームもほとんど身動きしようのないものだから、みるみる体力がなくなる苦痛の展開。それでもアイダから参戦のダニエル・リトルトンは特別な時間を作ってくれた。ダンの至宝のヴォーカルはあまりに美しすぎて心が痛くなった。疲れ果てた体と射ち抜かれた心で見届けるしかなかった最後のタラは機材トラブルも重なって好印象とは言えないながらも、彼女の歌声も決して上手くはないんだけど素敵だったな。彼女も弾き語りでやってくれたらよかったのに。


斉藤和義 2002.05.05. 日比谷野外大音楽堂
35STONESツアーの最終日。あっぱれ五月晴れの空のもと、日暮れのタイミングと重なり合って繰り広げられた空前のロックンロール・ショー。会場に入って真っ先に飛び込んできた、ステージ後ろに並べられた22台のマーシャルアンプの列に度肝を抜かされ、本番のプレイはまさに爽快絶好調。元々テクニシャンなだけに、どこに立ってもフィードバックの嵐に気分がいいのか、暴走するくらい圧倒的にフライングVを掻き鳴らしまくってました。最高のギター弾きで、最高の歌うたい、斉藤和義。得意の下ネタトークが炸裂しても、むしろ女子は大喜びのニクイ男。今回も脱帽っす。カッコよかったっす。気持ち良かったっす。最高だったっす。
1.BAD TIME BLUES 2.ささくれ 3.すっぱいぶどう 4.劇的な瞬間 5.花 6.赤いヒマワリ 7.グッドタイミング 8.リズム 9.彼女が言った 10.太陽の目安 11.どうしようもない哀しみに 12.月の向こう側 13.テレパシー 14.ロケット 15.男よ それが正常だ!! 16.社会生活不適合者 17.あの高い場所へ 18.ウナナナ 19.僕の踵はなかなか減らない 20.ドライブ
encore 1
21.Orange 22.流れ者 23.歩いて帰ろう
encore 2
24.月影
encore 3
25.歌うたいのバラッド


GREAT3 2002.04.16. 渋谷AX
近作の落ち着いた味わいとは裏腹にライブではなんとも熱い演奏で、最終的にはフロアもモッシングの盛り上がりをみせてしまうという、僕も久々にもみくちゃにされながら騒いでしまったわけですが、実にいいライブでした。今回は古い曲以上に高桑圭復活以降の二作品からの曲が素晴らしくて、「BEE」の新しいアレンジなんかホント秀逸だったし、『WHEN YOU WERE A BEAUTY』のアルバムの良さ、楽曲の良さ、メロディの良さが改めて実感できた。あっという間の2時間で、もっといろいろ聴きたかったりもしたけど、「DISCOMAN」とか嬉しかったし、また機会があれば観に行くつもり。大好きなバンドです。
1.PARTY 2.SAMPEDORO GOLD 3.エデン特急 4.RUBY 5.COLORS 6.LITTLE Jの嘆き 7.ONO 8.CARAVAN 9.MAMA 10.BEE 11.MOOD ELEVATOR 12.SOUL GLOW 13.RED WIND AMERICA 14.R.I.P 15.影 16.UNDER THE DOG
encore 1
17.KARADA 18.DISCOMAN 19.マイ・ウェイ
encore 2
20.CLUEL WORLD TO HEAVEN
encore 3
21.OPEN MY EYES


BEAUTIFUL SONGS 2002.04.12. 東京国際フォーラム ホールA
大貫妙子、奥田民生、鈴木慶一、宮沢和史、矢野顕子、この5名による美しく燃える歌の競演。とにかく素晴らしくて楽しくて全部が全部見所聴き所の贅沢すぎるステージだった。はちみつぱいの「センチメンタル通り」に民生の「それはなにかとたずねたら」「陽」、さらにはブーム懐かしの「君はTVっ子」「星のラブレター」なんて涙モノの嬉しすぎる名曲が飛び出して胸いっぱい。アンコールの「ひとつだけ」はホント泣きそうでした。「けれども今気付いたこと とっても大切なこと ほしいものはただひとつだけ あなたの心の白い扉開く鍵/はなれているときでも 私のこと 忘れないでほしいの ねぇ お願い/かなしい気分のときも 私のこと すぐに呼び出してほしいの ねぇ お願い」 この歌詞なんだけど、本当にいいなぁーって思いますね。♪はなれているときでも〜ってステージのバックメンバーも全員がひとり一回ずつ歌って、横で大貫妙子や鈴木慶一がマイク持ってあげたりして、すっごい幸福感に満ちてて良かったなぁ。初めて観る矢野顕子はひたすらチャーミングでステキ☆だったのがとても印象的。テレビっ子の♪好き好きーのコーラスが振り付きでベリーグーでしたよ。今回もNHKがこのツアーの模様を放映する予定らしいので、行けなかったみなさんも是非チェックしてみてください。
1.マシマロ 2.花咲く乙女よ穴を掘れ 3.緑の風 4.さよならは夜明けの夢に 5.風の道 6.ありがとう 7.それはなにかとたずねたら 8.自転車でおいで 9.ただ 10.陽 11.センチメンタル通り 12.MONEY SONG 13.なし 14.テディ・ベア 15.船出(大貫妙子) 16.船出(奥田民生) 17.船出(宮沢和史) 18.船出(鈴木慶一) 19.船出(矢野顕子) 20.君はTVっ子 21.イージュー★ライダー 22.星のラブレター
encore
23.ひとつだけ


キリンジ 2002.03.01. NHKホール
カゼをひいてしまい、I’M NOT FINEのさなか、2階と3階を間違えるほど薬漬けの状態で、家に帰りつく頃にはムーンリバーを渡るようなステップのつもりがフラフラでしたが、ライブは本当に良かったデス! テレビで見る紅白やポップジャムのような派手なセットはNHKホールであっても皆無でしたが、バンドと音楽だけで十分。特に歌声の存在感は凄まじくて、カラオケライブでもいいと思えるほど良かったなぁ。胸がしめつけられます。最新作『Fine』から全曲やってくれたし、初期の曲が「冬のオルカ」「双子座グラフィティ」「Drive me crazy」って連発されたのも嬉しかった! 今度はキリンジを肴に酒が飲める状態でまた観たいです。早くカゼを治さなきゃ。
1.燐 2.君の胸に抱かれたい 3.イカロスの末裔 4.冬のオルカ 5.双子座グラフィティ 6.Drive me crazy 7.雨は毛布のように 8.ポップコーン 9.ニュータウン 10.玩具のような振る舞いで 11.フェイバリット 12.地を這うものに翼はいらぬ 13.切り花 14.アルカディア 15.Drifter 16.牡牛座ラプソディ 17.太陽とヴィーナス 18.ムラサキ☆サンセット 19.グッデイ・グッバイ
encore
20.エイリアンズ 21.Music!!!!!!!


LOVERS ROCK “FAMILY SONG” 2002.02.11. 新宿リキッドルーム
出演:POLARIS、NATHALLIE WISE、special guest 永積タカシ
SPECIAL GUEST DJ:渡辺俊美
結論から言えば、フィッシュマンズとソウルセットは巨大すぎる存在なんだなということが、この日改めてわかったように思う。前身バンドと比較されてしまうことは非常につらいことだろうと思うけど、ポラリスには「光と影」という大名曲が出来ている以上、逃げずに戦って欲しい。おそらく日本で最高レベルの音とリズムを表現し得るプレイヤーがいるだけに、全てはオオヤユウスケにかかっているのかもしれない。ライブはとても気持ちのいいものだったが、手放しで絶賛するにはまだまだ早い、そんな状態。長い目で見守っていきましょう。ナタリーワイズはダメってわけじゃないけど、個人的には好きになれないというか、とにかくもどかしかったし、立って観てるのがつらかった。ビッケも座ったままで、無理やり自分を抑え込んでいるように思えて、その反動はいつかソウルセットで爆発してくれるのか? 頼むぞビッケ! そして、この日のおスペだった永積タカシはスーパー・バター・ドッグからひとりで登場。高野寛つながりで中村一義じゃないかと少しだけ期待してたけど、こっちでした。バター犬は全く聴いたことなかったのだけど、随分と渋い拓郎チックな歌を唄うんだなぁと思った。
