

MODJO / MODJO
昨年、ヒットシングルを連発。リリースされたデビューアルバムもファンキーディスコポップチューン満載で、フランスのジャミロクアイといった様相だ。どれもおんなじに聞こえるけど、いい意味で何も考えずに聴くには最適の一枚。オフィシャル・サイトがなかなかカッコ良いです。上のALBUMアイコンからどうぞ。


GIRLS! GIRLS! GIRLS! / ELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONS
それは大学1年の前期試験直前の週末だったと思う。宮崎から飛行機で大阪へ飛び、コステロ&ジ・アトラクションズのライブをフェスティバルホールで観てカプセルホテルで一泊し、翌日また飛行機で帰宅。自分にとって初めての海外アーティストのライブが、1994年エルビス・コステロ&ジ・アトラクションズのブルータル・ユース・ツアーだった。いまのコステロとは比べ物にならない飛ばしまくりのアグレッシブなステージで、僕は当然のごとく打ちのめされてしまい現在に至るわけですが、その当時とにかくよく聴いてたのがワーナー移籍以前の楽曲がランダムにコステロ自身によって編集された、この2枚組アルバム。結局、コステロのアルバムは全部揃えてしまったけど、彼の天性のソングライターとしての魅力を知る入門編としてはいちばん最適だと思います。あれから7年の時間が流れた今、コステロのことを思い書くなんて、さながら「時からはずれた男(MAN OUT OF TIME)」? やっぱりでもこの人がいるおかげで僕は堂々と眼鏡をかけていられる、そのくらい大きい存在であることは今も変わりません。またアトラクションズとライブやってくれないかなぁ・・・。


3 / キリンジ
彼らを見出したかせきさいだぁは日に日に存在感を失っているように思えなくもない昨今でございますが、それこそ無趣味で地味な全く華のない兄弟=キリンジのこの売れっ子ぶりは正直予想できなかったです。テレビブロスにコラムを持つことはあっても(これがまたホトホト地味なのだ)、夏のツアー全公演完売になろうとは! これは世の中の価値観が変わってきてるのか、キリンジ側が歩み寄った結果なのか。まあでもこのアルバムは相当に素晴らしいものでした。「エイリアンズ」の世界観は何度聴いても秀逸。これからの季節にぴったりだなぁ。


GET READY / NEW ORDER
前作93年の『REPUBLIC』をかろうじてリアルタイムで聴いていたことを思い出す。あれからもう8年になるけど、まさかの復活。本当に前作が最後のアルバムだと思っていただけに、フジのステージは訳もわからず観に行ってしまったようなものだ。新作は思いのほか素晴らしい出来映えである。久々に音でイギリスを感じることができる悦びに満ちたアルバムだ。


THE LAST SUPPER / 電気グルーヴ
この1ヶ月、購入した新譜は結局これひとつだけだけど、他に何が必要? もうこの初回限定盤があれば1ヶ月なんて十分でしょう。おめでとう自分のメジャーデビュー10周年セルフトリビュートとあって、リミックスしてる他人も内輪で豪華に固めた濃厚なトラックが満載。ドリルキング・アンソロジー再びのムードが多大にあって最高です。21世紀もお世話になります。モテたくて、電気グルーヴっすよォ〜!


LOST SOULS / DOVES
マンチェスター。かつての狂騒の中では沈んでいた彼ら。失われた魂(複数)というタイトルに込められたその思いはマイナーコードの調べとともに美しく結実した。昨今のUKシーンを見回しても、彼らほど洗練され熟練されたバンドはいないのではないだろうか。敗北あってのロック。どんなに古くさい思想だろうが、やはりロックの本質はそこなのだ。


SUBSTITUTE 〜 THE SONGS OF THE WHO
本作に収録されているデビッド・ボウイによる「リリーのおもかげ」を聴く。ボウイさんがフーのトリビュートに参加することは特に珍しいことではない。元々、彼はモッズであったし、かつてのカヴァー集『PIN UPS』でも2曲もフーの曲を取り上げているほど。今回の「リリーのおもかげ」は、もう膝から崩れ落ちんばかりの悶絶モンのトラックである。聴いたか? 彼はまだ絶倫を維持しているのかもしれない。参った。


マテリアル / ACO
新作と同じくして刊行された彼女の単行本に掲載された数々の写真を見るに、人間としてちょっとどうかと思ってしまったりもしたものだが、このアルバムに苦言を申すことは誰もできまい。デビューしたてだった頃のACOはいまいずこ。エイドリアン・シャーウッド&スキップ・マクドナルドのチームに加え、ニック・イングマン、下田法晴、前作に続いての砂原良徳らとのコラボレートが奏でる、最高級のポップ・ミュージック。ついに彼女のアーティスト性が極まった、ACOという女性の仕事を称えよ!


SINCE I LEFT YOU / THE AVALANCHES
すでにUKのメディアが大絶賛してるらしいが、確かにこれは素晴らしく良いです。これからいろんな言われ方で紹介されると思うけど、そういうのに振りまわされる前に自分の耳で聴くべし。導入から心を掴んで包み込む音のパラダイス、脳みそとろけるような圧倒的な高揚感、ダンスとポップの見事なバランス感覚。時空を超えたタイムレスなものであるかは時が経たないとわからないものだけど、間違いなくここではないどこかへといざなってくれる至福の音楽体験に、いまは溺れまくりであります。


REVEAL / R.E.M.
すごく丁寧なアルバムだと思う。もはやドラムのビル・ベリーが脱退して以降、歩を進めるというより立ち止まって三人でのあり方模索することに専念してきたわけで、かつてほどエキサイティングなバンドではなくなってしまっているが、それでもR.E.M.というバンドにこだわってきた彼らの姿勢は決して否定すべきではない。新たな追求の旅へと向かい、いまの三人で再び大傑作を生み出す可能性をまだ秘めていると思わせてくれる。ライブが観たいのに、どうして来てくれないのだろう。マイケル・スタイプは俳句の本まで出しているというのに・・・。
