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縁路はるばる

CINEMA

縁路はるばる

Far Far Away
監督:アモス・ウィー
2021年 香港

香港版『モテキ』のようなラブコメだけど、知り合う女性たちがみんなしっかりイキイキしてるのと、中心部から離れた辺鄙なとこに住んでいるという設定が上手い。ハンナ・チャンが出てたのも嬉しい。島が多くて、船が交通手段として重要だったり、香港北部の中国国境地帯は一般立入禁止で住民以外は許可証がないと入れないとか、旅行者目線で見ても興味深かった。

Taylor Swift The Eras Tour 2024.02.09. 東京ドーム

LIVE

Taylor Swift The Eras Tour 2024.02.09. 東京ドーム

9年前に観た『1989』のときが絶頂期だとするならば、いま現在は超絶頂期といえばいいのだろうか。音楽シーンの頂きに昇り詰め、いろんな枠を超えた存在になっている彼女が、3時間を超えるショーで自身のキャリアをアルバムごとに区切って総括してみせる。曲数は45。すべてが輝いてみえた。

SET LIST
Lover
1. Miss Americana & the Heartbreak Prince
2. Cruel Summer
3. The Man
4. You Need to Calm Down
5. Lover
6. The Archer
Fearless
7. Fearless
8. You Belong With Me
9. Love Story
Evermore
10. ‘tis the damn deason
11. willow
12. marjorie
13. champagne problems
14. tolerate it
reputation
15. …Ready for It?
16. Delicate
17. Don’t Blame Me
18. Look What You Made Me Do
Speak Now
19. Enchanted
20. Long Live
Red
21. 22
22. We Are Never Ever Getting Back Together
23. I Knew You Were Trouble
24. All Too Well (10 Minute Version)
folklore
25. the 1
26. betty
27. the last great american dynasty
28. august
29. illicit affairs
30. my tears ricochet
31. cardigan
1989
32. Style
33. Blank Space
34. Shake It Off
35. Wildest Dreams
36. Bad Blood
Surprise Acoustic Set
37. Superman
38. The Outside
Midnights
39. Lavender Haze
40. Anti-Hero
41. Midnight Rain
42. Vigilante Shit
43. Bejeweled
44. Mastermind
45. Karma
哀れなるものたち

CINEMA

哀れなるものたち

Poor Things
監督:ヨルゴス・ランティモス
2023年 アメリカ

フランケンシュタインやブラック・ジャックのピノコとはまた違った主人公ベラ誕生の衝撃。性と自我と言葉を知り、外の世界に導かれる彼女の無垢なる成長を通してあばかれる、哀れなるものたち。人間の業の肯定と否定。いやはや赤塚不二夫かフェリーニか。凄まじい映画芸術を体現してみせたエマ・ストーンを讃えたい。

ダーティハリー5

CINEMA

ダーティハリー5

The Dead Pool
監督:バディ・バン・ホーン
1988年 アメリカ

昭和の終わり、1988年作。不適切にもほどがある御存知ハリー・キャラハン シリーズの最終作で原題は『The Dead Pool』。若き日のリーアム・ニーソンやジム・キャリー(当時はJames Carrey名義)、ガンズ・アンド・ローゼズも出演。弾切れで丸腰状態の凶悪犯に容赦無くドえらい武器の引き金を弾いて終幕という、映画は軽い仕上がりでもキャラはブレず。

fhána Beautiful Dreamer ASIA Tour 2024 2024.01.28. 新宿BLAZE

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fhána Beautiful Dreamer ASIA Tour 2024 2024.01.28. 新宿BLAZE

韓国・ソウル、台湾・台北とまわったアジアツアーの最終日としての東京公演。リーダーがギターを持つとパワーポップ全開になるのと、エレクトロに振り切った「光舞う冬の日に」が印象深かった。アニメ枠を超えた客演がもっと増えればとも思うし、海外公演は今後も続けていって欲しいと思った。いつか違う国で観てみたい。

SET LIST
1. 夢
2. コメットルシファー ~The Seed and the Sower~
3. Runaway World
4. Beautiful Dreamer
5. Do you realize?
6. Turing
7. Spiral
8. ホシノカケラ
9. 永遠という光
10. ワンダーステラ
11. Relief
12. 愛のシュプリーム!
13. Last Pages
encore
14. 光舞う冬の日に
15. 青空のラプソディ
16. Outside of Melancholy ~憂鬱の向こう側~
17. 星屑のインターリュード
ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ

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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ

The Electrical Life of Louis Wain
監督:ウィル・シャープ
2021年 アメリカ

絵描きとして「見ること」の大事さ。かつて猫をペットとして飼うことはお笑い草だった時代に、猫を描き続け、猫の地位向上に貢献したとされるイギリスの画家・イラストレーター、ルイス・ウェイン。家柄の身分こそ高かったものの、金銭面・精神面と何かと不安定だった彼を演じたベネディクト・カンバーバッチが素晴らしかった。ニック・ケイヴの登場も良かった。監督ウィル・シャープはミシェル・ザウナー(Japanese Breakfast)のベストセラー『Hマートで泣きながら』の映画化作品を今度監督するみたい。

ポトフ 美食家と料理人

CINEMA

ポトフ 美食家と料理人

La Passion de Dodin Bouffant (The Pot-au-Feu)
監督:トラン・アン・ユン
2023年 フランス

めちゃめちゃ食べたいと思うのはもちろん、ただ眼と耳だけでも美味しく味わう美しく至高の作品だった。かつて私生活でパートナー同士だったふたりの共演。劇伴を使わず、調理する音、食事する音、自然の音、生活する音だけで、なんとも心地よく芳醇さが伝わってくる。味を知り、味を学び、味を吟味し、味を極める。料理人の矜持。信頼で締める素晴らしさ。

オマージュ

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オマージュ

Hommage
監督:シン・スウォン
2021年 韓国

中年女性の映画監督がキャリアに悩む中、韓国の1960年代にいた女性映画監督の作品『女判事』(実際にあったホン・ウノン監督作らしい)の消えた音声部分の修復を依頼される。かつて作品に関わった人物に出会いながら、映画の謎とともに、現在/過去と交錯する女性映画人としての葛藤が大きなテーマとして描かれている。秀逸。

Saltburn

CINEMA

Saltburn

Saltburn
監督:エメラルド・フェネル
2023年 アメリカ・イギリス

胸クソ悪い『パラサイト』って感じで嫌な映画だった。貴族とかのお高い連中もちゃんちゃら可笑しいけど、そっちを笑い飛ばすというより、執着とハッタリだらけの品のない妙な連中が世の中で勝っていくことの恐怖・皮肉と解釈するとしっくりくるかも知れない。

aftersun

CINEMA

aftersun

Aftersun
監督:シャーロット・ウェルズ
2022年 アメリカ

わが子は20年後にいまの自分を思い出したりするのだろうか。いっしょに歌える歌はあるのだろうか。いままでの親人生、そしてこれからの父親としての生き方を考えてしまう。心に残る記憶と、心残りな想いや感情。深い余韻がゆっくりと押し寄せる。傑作。