

燈火(ネオン)は消えず
A Light Never Goes Out
監督:アナスタシア・ツァン
2022年 香港
衝動的にゴリラズを観に香港に行ったのは2010年。あれから香港のストリートをギラつかせていたネオンのほとんどが撤去されてしまったらしい。新人監督作にシルビア・チャンとサイモン・ヤムは無給で出演。ノスタルジーで終わらせない思いが響く。


枯れ葉
Kuolleet Lehdet
監督:アキ・カウリスマキ
2023年 フィンランド・ドイツ
ケン・ローチの如く引退撤回してもあくまで映画が見つめるのは、冴えなくもどっこい生きてる者たち。ラジオから聞こえる戦況を伝えるニュースと時代とかけ離れた音楽。無垢にやってくる犬。現代劇を古典として撮るアキ・カウリスマキの達人芸に魅入る。


1秒先の彼
監督:山下敦弘
2023年 日本
台湾映画『1秒先の彼女』を京都は洛中と宇治と天橋立・伊根を舞台にオリジナルから男女をテレコにして挑んだリメイク作。クドカン脚本や山下敦弘監督ということを差し置いて、主演の岡田将生と清原果耶がすこぶる良かったことが大成功と言える。


出来ごころ
監督:小津安二郎
1933年 日本
90年前の小津安二郎サイレント映画。下町の長屋が舞台で、男はつらいよにも通じる人情物語。合わせて『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』(池上線沿線が空き地だらけ)『非常線の女』(西洋的でアキ・カウリスマキが物凄く参考にしてそう)も観たけど、当時の東京の景色がどれも違って面白い。


私はあなたのニグロではない
I Am Not Your Negro
監督:ラウル・ペック
2016年 アメリカ・フランス・ベルギー・スイス
先日のモリッシー、約40分に及ぶオープニングビデオで、客電が落ちていよいよ登場という最後に流れたのがジェームズ・ボールドウィンの映像だった。


くるり 「感覚は道標」発売記念ツアー「ハードにキマる!つやなし無造作ハッピージェル」 2023.12.23. Zepp DiverCity
ドラムにオリジン森信行と黒船クリフ・アーモンド来航という、見ようによってはシビアな布陣。結果見事にこんなにも感慨深くスーパースペシャルなライブとなり、更新と鍛錬と進化を遂げてきたくるりの凄さをマジマジと感じた。まさにハードにバチバチにキマってた!!!
1. LV69
2. doraneco
3. happy turn
4. I’m really sleepy
5. 朝顔
6. California coconuts
7. In Your Life
8. The Veranda
9. ナイロン
10. watituti
11. Morning Paper
12. お祭りわっしょい
13. すけべな女の子
14. 虹色の天使
15. 冬の亡霊
16. 益荒男さん
17. 琥珀色の街、上海蟹の朝
18. There is (always light)
19. 地下鉄
20. HOW TO GO
encore
21. お化けのピーナッツ
22. 世界はこのまま変わらない
23. ロックンロール
24. 尼崎の魚
25. 東京
26. さよならストレンジャー


KIRINJI KIRINJI TOUR 2023 2023.12.19. EX THEATER ROPPONGI
少しばかしフォームを崩すシーンも観たいと思えるくらい、余裕たっぷり抜群の安定感だった。客としては椅子を勧められるより、もっと大騒ぎしてもよかったのかもしれない。素晴らしさを維持しつつ、来年は25周年。期待して待つ!
1. 指先ひとつで
2. nestling
3. 時間がない
4. ほのめかし
5. 薄明
6. ただの風邪
7. 説得
8. killer tune kills me
9. 悪玉
10. I♡歌舞伎町
11. 明日こそは/It’s not over yet
12. silver girl
13. 不格好な星座
14. 「あの娘は誰?」とか言わせたい
15. The Great Journey
16. Runner’s High
encore
17. seven/four
18. 千年紀末に降る雪は
19. タンデム・ラナウェイ
20. Rainy Runway


長崎の郵便配達
監督:川瀬美香
2021年 日本
イギリスの作家ピーター・タウンゼンド(何かと凄い人物)が1984年に発表した著作は長崎で被爆した谷口稜曄氏を丹念に取材して記されたものだった。2018年、彼の娘が長崎を訪れ、亡き父の想いを辿るドキュメント。平和と日常の尊さを知る。子どもに限らず教育的意義の大きな作品。


パーフェクト・ドライバー
Special Delivery
監督:パク・デミン
2022年 韓国
惚れ惚れするカー・アクションをパク・ソダムがサラッとやってるのが最高にクール!おもしろかった!


丘の上の本屋さん
Il Diritto Alla Felicita
監督:クラウディオ・ロッシ・マッシミ
2021年 イタリア
イタリアの古書店を舞台に、そこの老店主と客や近所の人たちとの交流が描かれる。とりわけブルキナファソ移民の少年との絆には『メタモルフォーゼの縁側』を彷彿とさせるものがあった。自由のための知性を身につける。いい話。
