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オマージュ

CINEMA

オマージュ

Hommage
監督:シン・スウォン
2021年 韓国

中年女性の映画監督がキャリアに悩む中、韓国の1960年代にいた女性映画監督の作品『女判事』(実際にあったホン・ウノン監督作らしい)の消えた音声部分の修復を依頼される。かつて作品に関わった人物に出会いながら、映画の謎とともに、現在/過去と交錯する女性映画人としての葛藤が大きなテーマとして描かれている。秀逸。

Saltburn

CINEMA

Saltburn

Saltburn
監督:エメラルド・フェネル
2023年 アメリカ・イギリス

胸クソ悪い『パラサイト』って感じで嫌な映画だった。貴族とかのお高い連中もちゃんちゃら可笑しいけど、そっちを笑い飛ばすというより、執着とハッタリだらけの品のない妙な連中が世の中で勝っていくことの恐怖・皮肉と解釈するとしっくりくるかも知れない。

aftersun

CINEMA

aftersun

Aftersun
監督:シャーロット・ウェルズ
2022年 アメリカ

わが子は20年後にいまの自分を思い出したりするのだろうか。いっしょに歌える歌はあるのだろうか。いままでの親人生、そしてこれからの父親としての生き方を考えてしまう。心に残る記憶と、心残りな想いや感情。深い余韻がゆっくりと押し寄せる。傑作。

燈火(ネオン)は消えず

CINEMA

燈火(ネオン)は消えず

A Light Never Goes Out
監督:アナスタシア・ツァン
2022年 香港

衝動的にゴリラズを観に香港に行ったのは2010年。あれから香港のストリートをギラつかせていたネオンのほとんどが撤去されてしまったらしい。新人監督作にシルビア・チャンとサイモン・ヤムは無給で出演。ノスタルジーで終わらせない思いが響く。

枯れ葉

CINEMA

枯れ葉

Kuolleet Lehdet
監督:アキ・カウリスマキ
2023年 フィンランド・ドイツ

ケン・ローチの如く引退撤回してもあくまで映画が見つめるのは、冴えなくもどっこい生きてる者たち。ラジオから聞こえる戦況を伝えるニュースと時代とかけ離れた音楽。無垢にやってくる犬。現代劇を古典として撮るアキ・カウリスマキの達人芸に魅入る。

1秒先の彼

CINEMA

1秒先の彼

監督:山下敦弘
2023年 日本

台湾映画『1秒先の彼女』を京都は洛中と宇治と天橋立・伊根を舞台にオリジナルから男女をテレコにして挑んだリメイク作。クドカン脚本や山下敦弘監督ということを差し置いて、主演の岡田将生と清原果耶がすこぶる良かったことが大成功と言える。

出来ごころ

CINEMA

出来ごころ

監督:小津安二郎
1933年 日本

90年前の小津安二郎サイレント映画。下町の長屋が舞台で、男はつらいよにも通じる人情物語。合わせて『大人の見る繪本 生れてはみたけれど』(池上線沿線が空き地だらけ)『非常線の女』(西洋的でアキ・カウリスマキが物凄く参考にしてそう)も観たけど、当時の東京の景色がどれも違って面白い。

私はあなたのニグロではない

CINEMA

私はあなたのニグロではない

I Am Not Your Negro
監督:ラウル・ペック
2016年 アメリカ・フランス・ベルギー・スイス

先日のモリッシー、約40分に及ぶオープニングビデオで、客電が落ちていよいよ登場という最後に流れたのがジェームズ・ボールドウィンの映像だった。

長崎の郵便配達

CINEMA

長崎の郵便配達

監督:川瀬美香
2021年 日本

イギリスの作家ピーター・タウンゼンド(何かと凄い人物)が1984年に発表した著作は長崎で被爆した谷口稜曄氏を丹念に取材して記されたものだった。2018年、彼の娘が長崎を訪れ、亡き父の想いを辿るドキュメント。平和と日常の尊さを知る。子どもに限らず教育的意義の大きな作品。

パーフェクト・ドライバー

CINEMA

パーフェクト・ドライバー

Special Delivery
監督:パク・デミン
2022年 韓国

惚れ惚れするカー・アクションをパク・ソダムがサラッとやってるのが最高にクール!おもしろかった!