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ニューオーダー

CINEMA

ニューオーダー

Nuevo Orden
監督:ミシェル・フランコ
2020年 メキシコ・フランス

富裕層を標的にした過激なデモ集団の蜂起と機能しない政府により、あっけなく世界が変わる。その世界は革命的勝利と解放ではなく、犯罪組織と化した軍部による圧倒的支配で、現代のホロコーストを見させられているかのよう。もはや風刺とは思えないくらい強烈で救いのない作品。

がんばれ!チョルス

CINEMA

がんばれ!チョルス

Cheer Up, Mr. Lee
監督:イ・ゲビョク
2019年 韓国

人情喜劇として気軽に楽しめると同時に、劇中では大邱地下鉄の大火災(実際に起きた放火事件がモデル)のことも描かれる。子役のオム・チェヨンが芦田愛菜に見えた。

スティルウォーター

CINEMA

スティルウォーター

Stillwater
監督:トム・マッカーシー
2021年 アメリカ

異国フランス・マルセイユで収監された娘の無実を晴らそうと真犯人を捜す父親がリーアム・ニーソンじゃない場合の物語。オクラホマ流から時間をかけて異文化での生活を理解していく過程がしみじみと良い。娘役アビゲイル・ブレスリンの声が伊藤沙莉だった。

鬼手

CINEMA

鬼手

The Divine Move 2: The Wrathful
監督:リ・ゴン
2019年 韓国

はじまりこそ韓国囲碁版『3月のライオン』みたいな話なのかと思いきや、全くもってウルトラエクストリームな修羅展開で、クォン・サンウめちゃめちゃ鍛えてるし、敵キャラの味付けも申し分ないし、囲碁対局と腕力勝負がいちいち見応え十分。無茶苦茶おもしろい。

川っぺりムコリッタ

CINEMA

川っぺりムコリッタ

監督:荻上直子
2021年 日本

荻上直子監督作だけに、褒め言葉として、めっちゃカウリスマキな映画だなぁと思った。久しぶりに風呂上がりに牛乳を飲む。季節的にも夏の映画でちょうど良かった。

象は静かに座っている

CINEMA

象は静かに座っている

An Elephant Sitting Still
監督:フー・ボー
2018年 中国

中国の石家荘市・井陘は炭鉱の街らしい。その映画の舞台と、向かおうとする満州里、途中の瀋陽を地図で調べる。サントラのジャケットがまさに満州里の地図で、それも見事。満州里はロシアとの国境の街で、地理的な果てしなさに、この現実からとにかく遠いものを願う彼らの思いを感じる。公開を待たずに命を絶ってしまった監督が完成させた、3時間54分あっての映画だった。傑作。

白いトリュフの宿る森

CINEMA

白いトリュフの宿る森

The Truffle Hunters
監督:マイケル・ドウェック、グレゴリー・カーショウ
2020年 イタリア・アメリカ・ギリシャ

イタリアのトリュフハンターを追ったドキュメント作品。ほぼほぼが高齢老人のハンターたち。希少で高価であるがゆえのビジネス的な闇も深くなり、縄張りを狙って犬が毒殺されるとか、トリュフの向こう側の話を知る。ルカ・グァダニーノが製作総指揮のひとりとして関わっている。

スタートアップ!

CINEMA

スタートアップ!

Start-Up
監督:チェ・ジョンヨル
2019年 韓国

話は雑ではあるけれども、マ・ドンソクをおかっぱにしたアイデアの勝利。

マイ・ブロークン・マリコ

CINEMA

マイ・ブロークン・マリコ

監督:タナダユキ
2022年 日本

どっちも壊れてるけど、やっぱ死なれるのは辛いと、当たり前のことを思う。永野芽郁の生命力が遺憾なく発揮されてて、すごくよかった。

Ryuichi Sakamoto: CODA

CINEMA

Ryuichi Sakamoto: CODA

監督:スティーブン・ノムラ・シブル
2017年 アメリカ・日本

ガン治療が始まったあたりからの坂本龍一を追いつつ、当時進行中の作品作りとともに、とりわけ映画音楽家として過去のエピソードも語られる。この映画も含めて、本当にたくさんのものを遺してくれた。芸術は長く、人生は短し。追悼は続く。