

ブラック・クランズマン
BlacKkKlansman
監督:スパイク・リー
2018年 アメリカ
スパイク・リー、ここに大復活。渾身の特大ホームランとなった2018年制作の『ブラック・クランズマン』。南北戦争が舞台の『風と共に去りぬ』に始まり、強引な現代の映像で剥き出しにする、時代を経てもなお何も変わっていない現状。ミネアポリスの事件から抗議活動が急拡大しているいま観るに値する強烈な作品。


RBG 最強の85才
RBG
監督:ベッツィ・ウェスト、ジュリー・コーエン
2018年 アメリカ
性差別と闘い、女性として史上2人目のアメリカ最高裁判事となるルース・ベイダー・ギンズバーグのドキュメント映画『RBG 最強の85才』。87歳となった現在も現役を続け(しっかり体も鍛えている!)、リベラル派の盾として強い尊敬を集めている。三権分立のバランスが揺らぐアメリカも必死だ。


ハッピー・デス・デイ
Happy Death Day
監督:クリストファー・ランドン
2017年 アメリカ
吹替版にして明日誕生日のわが子を誘ったけど、全然観てくれなかった。映画はめちゃめちゃおもしろかった!!!


フォードvsフェラーリ
Ford v Ferrari
監督:ジェームズ・マンゴールド
2019年 アメリカ
池袋グランドシネマサンシャインのIMAX 2Dでジェームズ・マンゴールド監督『フォードvsフェラーリ』。ただただカッコ良かった。速い車の尊さよ。車に魅せられた人間たちの浪漫全開。コッポラ監督作でいちばん好きな『タッカー』を思い出した。


パラサイト 半地下の家族
Parasite
監督:ポン・ジュノ
2019年 韓国
期待と評判通りの面白さ。目と耳ではわからないところを突いた刺激的な映画体験だった。キャストも相変わらず素晴らしかった。またも決定打と言える作品に出演したソン・ガンホの大きさと凄みを感じる。金持ち旦那のイ・ソンギュンはよく見かける顔だなと思ったら、ホン・サンス作品の常連だった(韓国版『白い巨塔』の親友役でも見てた)。この作品の国際的評価とヒットによって、韓国映画の面白さがもっと伝わることにも期待したい。


男はつらいよ お帰り 寅さん
監督:山田洋次
2019年 日本
お正月元日に松竹の劇場で観る寅さん。思いっきりノスタルジーに振り切ってたので、過去作全部観てる自分は、そりゃあ泣かされますよ。最後はニューシネマパラダイスまんまだったし。個人的にいちばん嬉しかったのは美保純の再起用。らしさを失ってなかった美保純、良かった!!


ジョーカー
Joker
監督:トッド・フィリップス
2019年 アメリカ
池袋グランドシネマサンシャイン最上階に君臨するIMAXでトッド・フィリップス監督『ジョーカー』。この物語だからこそのデ・ニーロ起用の妙。ババアノックしろよ!のレベルを遥かに超える、肉体と精神を破壊したトラウマがただただ重い。ホアキン・フェニックスはずっと狂ってたけど、私生活でルーニー・マーラーと婚約してるので、ヒース・レジャーのような悲劇は起きないだろう。日本最大のスクリーンでの没入感は圧倒的すぎて、帰ったらあえてプリンスのバットマンサントラ聴いて、気持ちをニュートラルにしたいと思った。


心と体と
Testrol es Lelekrol
監督:イルディコー・エニェディ
2017年 ハンガリー
同じ夢を見る年の差男女の恋物語。夢は寝た時に見る方の夢。かと言ってファンタジーでもなく、日常を生きづらいものを抱えた二人の現実と静かなコミュニケーションが、アキ・カウリスマキ作品にも通じるようなシリアスさとユーモアの見事なバランスで描かれていく。2017年のベルリンで金熊賞(グランプリ)受賞。女性監督イルディコー・エニェディにとって18年ぶりの長編作らしい。


The Witch 魔女
The Witch: Part 1 – The Subversion
監督:パク・フンジョン
2018年 韓国
凄かった! 監督は『新しき世界』のパク・フンジョン。イモっぽさ全開の田舎の女子高生からサイキック覚醒する主演のキム・ダミがめちゃめちゃイイ! 長身の佇まいが武田玲奈っぽくもあり素晴らしいです。ゆで卵とサイダーで腹を満たす韓国食文化を知る。3部作の予定らしく、続編も期待大。


カジノ・ハウス
The House
監督:アンドリュー・ジェイ・コーエン
2017年 アメリカ
大学合格した娘の学費のために、知人と組んで家を改装して闇カジノを経営するというゴキゲンな映画。プレイヤーだと負けるけど、胴元ならボロ儲け! 全然似てないけど、発想はちょっとだけブレイキング・バッド的にも思える。
