

ストップ・メイキング・センス
Stop Making Sense
監督:ジョナサン・デミ
1984年 アメリカ
先日の『アメリカン・ユートピア』の余韻を引きずりつつ、思えば劇場では観たことなかったなと思い、昨夜シネクイントで『ストップ・メイキング・センス』レイトショーに行ってきた。監督はジョナサン・デミ。「Greatest Concert Movie Ever…」と評された歴史的傑作。1週間限定で夜1回のみの上映。この日は爆音上映ではなかったものの、劇場の音響で、自分には丁度良い音量。やっぱ全編カッコいい。タイトルロールの手書き文字も『博士の異常な愛情』みたいで、カッコいい。ひとりずつ出てくる演出、ライティング、演奏、ダンス、とにかく本当にカッコいい。ティナ・ウェイマス、めっちゃキュート!トムトムクラブも最高!1983年12月収録のライブだけど、まだまだ新しい!至福!踊りたい!凄い!人生は一度きり、行って良かった!!!!!


毒戦 BELIEVER
Believer
監督:イ・ヘヨン
2018年 韓国
イ・ヘヨン監督による韓国リメイク版『毒戦』、ジョニー・トーの元のって、こんな話だったっけ、と思いながらもめっちゃ面白かった!!!ノワール感の盛り方が流石の韓国。脚色したチョン・ソギュンは『お嬢さん』『渇き』『サイボーグでも大丈夫』とパク・チャヌクと組んできた脚本家。クオリティーは申し分ない。


アメリカン・ユートピア
David Byrne’s American Utopia
監督:スパイク・リー
2020年 アメリカ
シンエヴァのときのような観る前の不安は一切無く、期待パンパンで行ったけど、ものの見事に『ストップ・メイキング・センス』級の超傑作だった!!!映画だけど、今年のベストライブでいいと思う。大勢で踊りながら観たかった。本来なら今日は福岡に飛んで小沢健二振替公演に行ってる予定だったので、代わりの音楽体験としてはベストなのかもしれない。かつて渋谷AXでデビッド・バーンを観たのいつだろうと調べたら2009年1月だった。あれも人生屈指のライブ体験で、バーン先生もチュチュを身につけて舞ってたのを思い出した。ダンサーやバンドも含めて舞台演出冴えまくってたけど、『アメリカン・ユートピア』はそこから完璧なる進化を遂げた形だったと思う。とにかくこの舞台の創造性に刺激を受けること必至。超必見!


モーターウェイ
Moterway
監督:ソイ・チェン
2012年 香港
おもしろかった!大傑作『ドラゴン×マッハ!』を撮ったソイ・チェン監督の2012年作。ジョニー・トーが製作。全編ほぼカーグラTVかのように車の映像でも、ドライブテクニックのアイデアとカーチェイスの心理戦が白熱して楽しい。車はもちろん実名(車に限らず商品のロゴを差し替える日本の作品のカッコ悪さは何とかならないものか)。日産車(180SXやフェアレディZ)が大活躍。ワイルドスピードシリーズがすっかり無敵超人状態だけど、この映画では事故ると怪我するし、命も落とす。


さらば愛しきアウトロー
The Old Man & the Gun
監督:デビッド・ロウリー
2018年 アメリカ
めちゃめちゃよかった!病的な銀行強盗&脱獄癖と人生を楽しむことがイコールだった男の生き様。トム・クルーズがやった『バリー・シール』のように、このような実在のモデルがいるのも凄い話だけど、ロバート・レッドフォードが製作も兼ねながら今作を引退作とした、この清々しさ。ニューシネマのトーンでありつつ、音楽の素晴らしさと華麗なるレッドフォードの佇まいに、圧倒的な気品が漂う傑作だと思う。ロバート・レッドフォードは最後までカッコ良かった!!!


志乃ちゃんは自分の名前が言えない
監督:湯浅弘章
2017年 日本
意外とよかったなと思ったら足立紳脚本だった。今や朝ドラヒロインにリーチかけてそうな南沙良と蒔田彩珠、着実にキャリアを重ねる二人の重要な代表作と言える作品だったと思う。高校1年という洗練されてなさ加減、一部選曲には不思議に思いつつもミッシェル・ガン・エレファント『世界の終わり』を真っ直ぐに歌える青さが抜群だった。


ファイティング・ファミリー
Fighting with My Family
監督:スティーブン・マーチャント
2019年 アメリカ
めっちゃよかった。フローレンス・ピュー、素晴らしいな。WWEのペイジの実話を元にした作品で、ザ・ロックはロック様本人役だった。ロック、めっちゃいい役だったけど、今回の映画にプロデューサーとしても参加しており、彼こそがペイジ一家のドキュメンタリー番組を観て惚れ込んだことが発端だったようだ。ロック様、信頼できる!


空の青さを知る人よ
監督:長井龍雪
2019年 日本
超平和バスターズによる3作目『空の青さを知る人よ』を観た。お姉さんの声、早見沙織かと思ったら吉岡里帆だった。妹が演歌バンドに加わるのだけど、そっちがあまり重要視されてない感じが『G線上のあなたと私』を思い出した。あと、秩父と東京は遠いっちゃあ遠いけどそんなに離れてないよ、って九州出身者として思った。同級生の子がいちばんよかった。


あの夜、マイアミで
One Night in Miami
監督:レジーナ・キング
2020年 アメリカ
モハメド・アリ、マルコムX、サム・クック、ジム・ブラウンの4人が、1964年2月、一堂に会した史実から着想を得た会話劇。ボブ・ディランの「風に吹かれて」に影響を受けたサム・クックの曲「A Change Is Gonna Come」が重要なのだけど、和訳の字幕がつかない(AmazonのJASRAC対策?)。いつかきっと変化は訪れる。この曲は後にディランもカバーし、オバマの「Change」というメッセージへと引き継がれていく。


シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
監督:庵野秀明
2021年 日本
NHKプロフェッショナル庵野秀明スペシャルを経て、朝9時開映の特別興行、満席のTOHOシネマズ新宿。シン・エヴァ舞台挨拶生中継、とてもありがたい時間だった。緒方さんのシンジの最後のセリフを言っていない、中に残ってみんなを見送った気持ち、ずっといるから何度もリピートして欲しいといった話がとても心に残った。全てのエヴァンゲリオン関係者に労いを。
