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僕の妻はシャルロット・ゲンズブール

CINEMA

僕の妻はシャルロット・ゲンズブール

MA FEMME EST UNE ACTRICE
監督:イヴァン・アタル
2001年 フランス

『愛を止めないで』と『ラブetc.』で共演したふたりが結婚したときは「えっ!?」と動揺にも似た驚きを発したのも、今は昔。夫イヴァン・アタルが監督し、まんま夫婦役というか、ほぼ自分を演じているかのようなこの作品ですが、昨今のフランス映画の中では断トツに面白い。盲目的に夫婦だけで盛り上がっているカスみたいな映画が多々あるなかで、妻シャルロットの映画撮影を発端に、二人のスレ違いが赤裸々に描かれていく様に、逆にこっちがハラハラしてしまうほど。もちろん話は全部フィクションなんだけど、共演者テレンス・スタンプに嫉妬しまくりのイヴァン・アタルが最高に面白くて楽しませてくれる。シャルロットの方もリュディヴィーヌ・サニエにちょっと嫉妬したりと、まあ二人がお互い嫉妬しあうというのはアツアツってことのようで、よろしいのではないかと。

殺人魚フライングキラー

CINEMA

殺人魚フライングキラー

PIRANHA II : FLYING KILLERS
監督:ジェームズ・キャメロン
1981年 アメリカ

お気楽すぎるB級パニック映画ですが、これこそジェームズ・キャメロンの監督デビュー作なのだ。後に撮り上げた『アビス』や『タイタニック』といった海映画の大作を思えば、ここでの最初の経験も大きかったはず。しかしながら、最後は沈没船を爆破して終わっちゃうのだけど、そんなの全然解決にならんだろうと、その強引さが切なくも可笑しい。ジョーズは一匹だったからわかるけど、突然変異殺人ピラニアはすごくたくさんいるんだもんなぁ。で、この殺人ピラニアなんですが、当局がトビウオとの性質を合体させたという話で、空を飛びまわって人を襲うのです。前代未聞ですよ。しかも、羽と化したヒレをバタつかせると同時に、なぜかヒヨコのようにピヨピヨ音出してて、大笑い。おもしろいよ。

黄泉がえり

CINEMA

黄泉がえり

監督:塩田明彦
2003年 日本

3週間限定公開というささやかな映画作品のつもりが、まさかのロングラン大ヒットで2003年興行収入第4位となる30億7000万円を記録した話題の作品。業界もびっくりのヒットの仕方といい、主題歌もヒットしたことといい、ストーリーの内容といい、これはまさに日本版『ゴースト』ではないか! この映画でいちばんのファンタジーは田中邦衛の娘を伊東美咲が演じていることだと思うのですが、高校のときに観た『ゴースト』がすごく好印象だったように、この『黄泉がえり』もなかなか楽しめました。

ガキ帝国

CINEMA

ガキ帝国

監督:井筒和幸
1981年 日本

いまやタレント、コメンテーターとして茶の間に浸透している井筒監督の初期作品。若き日の紳助竜介を主役に据えた大阪アウトサイダーグラフィティといった内容で、不良同士によるケンカ映像が絶え間無く繰り広げられる。かなり粗いつくりではあれど、粗さがむしろ時代と映画の空気をより鮮明に描き出している。ヤクザな上岡龍太郎が、少年院あがりの不良という紳助より、ずっとリアルだった。

青の炎

CINEMA

青の炎

監督:蜷川幸雄
2002年 日本

かれこれ6年くらい前の東京に出たての頃、わけもわからず最初にやったアルバイトがイベント会場設営の仕事だったのですが、その流れで半月ほど蜷川幸雄の舞台の裏方で大型セットを動かしたりする仕事もやったりしていたのを思い出す。蜷川幸雄にとって21年振りという映画監督作は貴志祐介原作の同名小説を映画化したもの。日本屈指の人気を誇るアイドル二人を起用したことで話題になったが、松浦亜弥の出演シーンは肩透かしを食らうぐらい限られたもので、映画は嵐の二宮和也で一貫された、彼のひとり芝居状態となっている。青春映画なりの若さ、青さは、21年振りという蜷川幸雄自身の映画への新鮮さとともに伝わってくる。

マルホランド・ドライブ

CINEMA

マルホランド・ドライブ

MULHOLLAND DRIVE
監督:デビッド・リンチ
2001年 アメリカ・フランス

なんとなくわけわからんのだろうなぁというイメージがあって、観るのを後回しにしてきたこの映画ですが、確かに一回観ただけではわけわからんながらも、かなりおもしろかったです。スローペースの展開から一転、ラスト30分は急にピッチが上がって、謎と謎を結びつけるシーンの断片があれよあれよと映し出され、なんとも不思議な興奮を味わってしまいました。結局、2回目を観て大方納得したわけですが、現実と幻想の倒錯した世界という、いかにもデビッド・リンチらしくもあり、舞台のハリウッドらしくもある、なかなか秀逸な出来映えであります。

DOGTOWN & Z-BOYS

CINEMA

DOGTOWN & Z-BOYS

DOGTOWN & Z-BOYS
監督:ステイシー・ペラルタ
2001年 アメリカ

スケートボードに何の思い入れもないが、この映画はおもしろい。1970年代、退廃したビーチに集まるサーファー達が結成したスケーターチーム、Z-BOYSのドキュメント。彼らは波乗りの要領を活かして過激にダイナミックなスケートボードの革新的なスタイルを確立し、他人の家に不法侵入して干上がったプールでスケボー三昧の日々から一躍名声を得たのだった。成功と引き換えにチームは解散し、バラバラになった個々の未来が平等に輝いていたわけではない現実。遊びのパイオニア達のプロジェクトXに中島みゆきが似合うはずもなく、彼らにとってのスケーターミュージック、ジミ・ヘン、ツェッペリン、T-REX、ストゥージズからバズコックス、DEVOにいたるまで、ギンギンと呼ぶにふさわしい最高のロックンロールが全編にわたって流れている。この音楽編集能力が大変素晴らしく、これだけでも十分楽しめるほどだ。ナレーションは田口トモロヲに負けじと『ミスティック・リバー』が大評判な俳優ショーン・ペンが引き受けております。

8人の女たち

CINEMA

8人の女たち

8 FEMMES
監督:フランソワ・オゾン
2002年 フランス

8人8様、カラフルで艶やかなフランス代表クラスの名女優による演技合戦ということで、さすがに魅せる魅せる。オシャレにキメキメなビジュアルと彼女たちの魅力でカモフラージュしつつも、時代設定が古いので映画としてはユルい方向でまとまってますが、オゾン監督特有のブラックな毒も微量ながら盛り込まれております。エマニュエル・ベアールのメイド姿は思いっきり反則な気もしながら、案の定、旦那様と関係していてお見事としか言いようがない。若手組ヴィルジニー・ルドワイヤンと『焼け石に水』に引き続いてのオゾン作品出演となるリュディヴィーヌ・サニエは思わず目で追ってしまうほど魅力的。アメリカのトップ女優を8人並べてもこの映画は作れないと思わせる、フランス女優の素晴らしさに見入ってしまった。

バトル・オブ・シリコンバレー

CINEMA

バトル・オブ・シリコンバレー

PIRATES OF SILICON VALLEY
監督:マーティン・バーグ
1999年 アメリカ

アップルのスティーブ・ジョブズとマイクロソフトのビル・ゲイツ。現代のコンピューター社会を築いた有名すぎるこの二人を学生時代から遡った半生を描いたこの作品は、ノア・ワイリーとアンソニー・マイケル・ホールのなりきり演技も良く、あくまで人物像を中心に描いているので誰でも楽しめる内容ではあるが、ちょっとでもパソコンに興味があるならかなりおもしろく観れるはずだ。常に理想を追い求め、業界をリードしてきたジョブズに対し、ハッタリと商売人的嗅覚が天才的に冴えまくって成功したゲイツ。成功と失敗、パクりパクられのコンピューター業界。彼らの創世記におけるIBMとゼロックスのバカっぷりを見るに、大企業ってつくづく哀れだなぁと思う。世の中を激変させてしまったのが強烈にヘンな人達というのは、なんとなく誇らしい。映画ではフォローしてないが、ジョブズはアップルだけではなく、いまをときめくPIXERも作ったのだから凄いよなぁ。

岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足

CINEMA

岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足

監督:宮坂武志
2003年 日本

竹内力、史上最高の壊れ役、カオルちゃんがここに再び! 定時制高校を舞台に少林サッカーとくっつけてみましたという安易な企画も、カオルちゃんという圧倒的にオリジナルなキャラによって、超B級へとスケールアップしてしまうところがすごい。また超B級にふさわしくゲストも船木誠勝、ムルアカというビデオ映画のフットワークの軽さを感じさせるワンダーな人選も見逃せない!