open-air

ケス

CINEMA

ケス

KES
監督:ケン・ローチ
1969年 イギリス

イギリスの名匠ケン・ローチ1969年の作品。絶望的日常を生きる少年を通して、当時のリアルな世相が描かれている。ロクデナシな兄貴、ロクデナシなクラスメイト、ロクデナシな教師、ロクデナシな大人、ロクデナシな未来・・・。ロクデナシな社会での集団生活の中で、少年はひとりタカを訓練することに自分の生きがいを感じる。劇中におけるそんな少年の言葉はどれも真実だが、社会全体が行き場を失っている現実は無情であり、ここといまからは逃げられない。

僕たちのアナ・バナナ

CINEMA

僕たちのアナ・バナナ

KEEPING THE FAITH
監督:エドワード・ノートン
2000年 アメリカ

ハッピー・エンディングな良質のラブ・コメディ。それ以上でも以下でもないが、個人的にはこの手のものが大好きだったりする。恋に飢えていながら、映画で現実逃避をしている臆病者なのだ。今作は男性的観点から描かれているので、親友同士のベン・スティラーとエドワード・ノートンの役は非常に深みのあるものだったと思う。だからこそ彼らに比べると、ジェナ・エルフマンの役が薄いというのは否めないが、彼女の存在感はしっかり映画の印象に焼きついた立派なものだった。テレビの『ダーマ&グレッグ』とは全く違う、一切ボケ無し、しっかり者のキャリア・ウーマンだったのが新鮮に思えたのかも。

THE FIFTH MISSION ( Return To The Flightpath Estate ) / TWO LONE SWORDSMEN

ALBUM

THE FIFTH MISSION ( Return To The Flightpath Estate ) / TWO LONE SWORDSMEN

来たる幕張レイヴについてはUNDERWORLDに尽きるといっても過言ではない。彼らだけでいいとさえ思える。しかし、実体こそ僕は正直よくわからないが、そうそうたるもののはずである集結する予定のメンツのなかで目を引いたのが、このTWO LONE SWORDSMEN。アンドリュー・ウェザオールのユニットだ。派手に踊らせることはないと思うが、彼らの音響世界が幕張メッセのだだっ広い空間で炸裂すれば、UNDERWORLDとは完全に別の快感を味わえるのではないだろうか。大いに期待してていいと思う。紹介のアルバムは1996年の2枚組作品。新作が先ごろ出たようで、聴きたいです。

ライブ・フレッシュ

CINEMA

ライブ・フレッシュ

CARNE TREMURA / LIVE FRESH
監督:ペドロ・アルモドバル
1997年 スペイン

ひとつの事件を契機に生まれた男女五人の複雑な多角関係。恋愛憎悪の生死を決する劇的なクライマックスまで、ドラマの展開は実にスリリングかつ巧妙だ。主人公たちを翻弄する美しい女性エレナ役を演じたフランチェスカ・ネリはイタリア女優だったが、冒頭で主人公の母親を演じたお馴染みペネロペ・クルス以下、アルモドバルがアントニオ・バンデラスをハリウッドに送り込んで以降も、スペイン男女優陣のすばらしさは特筆に価する。

交渉人

CINEMA

交渉人

THE NEGOTIATOR
監督:F・ゲーリー・グレイ
1998年 アメリカ

おすぎですぅCMのさきがけとなった『交渉人』だけど、おすぎが特別薦める理由がわからない。そこがおもしろいのだが、あれは見事なキャスティングだったと思う。みんな意表つかれたし。映画はたいへんおもしろかった。IQの数値は正確に計れなかったけど、かなり高い方だと思いますよ。ケビン・スペイシーの配役はまっとうすぎる気もするが、相変わらずの憎らしくないインテリぶりでよかったです。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

CINEMA

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

THE BLAIR WITCH PROJECT
監督:ダニエル・マイリック&エドゥアルド・サンチェス
1999年 アメリカ

実にしょうもない一品。映画館で観なくて本当に良かったと思うが、いままで観たいという欲望にそそられていたのは事実であり、認めざるをえない。噂が噂を呼び、僕もまんまと自ずから観てしまったわけだ。チームワークのない三人のヒステリーを延々見せられイライラしっぱなしだったが、これこそ製作者の思うツボなのだろう。

イヤー・オブ・ザ・ホース

CINEMA

イヤー・オブ・ザ・ホース

YEAR OF THE HORSE
監督:ジム・ジャームッシュ
1997年 アメリカ

「バッファロースプリングフィールド・アゲイン」なんて曲がこの前の新作に入ってたりしてたけど、やっぱりライブはクレイジーホースで観てみたいと猛烈に思うのであります。いったいいつになったら来てくれるのだろう。R.E.M.も来ないけど、それ以上にニール・ヤングは来ていない。キュアーが来ないのはキュアー(ロバート・スミス)自身の問題だと思うが、ニール・ヤングの興行が打てないのは、これはちょっとどころでない日本の恥だと思う。この映画がどのくらいヒットしたのかわからないけど、もうほんとお願いだから日本に呼んでください。

YO LA TENGO 2000.10.26. 新宿リキッドルーム

LIVE

YO LA TENGO 2000.10.26. 新宿リキッドルーム

21世紀まであと67日というこのとき、ヨ・ラのステージを見届けることができたのは本当に恵まれているように思える。100%至福な空間と化した彼らのステージ。ダンプさんは、その名のとおり巨大だった。彼が唯一リード・ヴォーカルをとった大好きな「Stockholm Syndrome」が聴けて、とても嬉しかった。三人編成で彼らほど豊かに音楽を奏でられるバンドは、ちょっと他では見当たらない。演奏の非の打ちようのない巧さもさることながら、お客さんも含めたライブの楽しさをしっかり演出し、だからこそ絆ともいえるファンとバンドの素敵な関係が築かれ、ヨ・ラ・テンゴのライブが誰であっても特別なものになっているのだと思う。

SET LIST
1.NIGHT FALLS ON HOBOKEN 2.LET'S SAVE TONY ORLANDO'S HOUSE 3.FROM BLACK TO BLUE 4.TOM COURTENAY 5.TEARS ARE IN YOUR EYES 6.THE CRYING OF LOT G 7.SHAKER 8.STOCKHOLM SYNDROME 9.CHERRY CHAPSTICK 10.NOWHERE NEAR 11.YOU CAN HAVE IT ALL 12.LITTLE HONDA 13.AUTUMN SWEATER 14.BLUE LINE SWINGER 15.OUR WAY TO FALL
encore 1
16.TILL THE END OF THE DAY 17.DEEPER INTO MOVIES 18.CAST A SHADOW
encore 2
19.I WANNA BE YOUR BOYFRIEND 20.SUGARCUBE 21.DREAMING

LIVE

LIVE SHOWER PHANTOM 2000.10.24. タワーレコード渋谷店 STAGE ONE

GUEST:スーパーカー、ウォルラス
毎週火曜にやっているタワレコ渋谷での公開生収録番組に久しぶりに行ってきた。スーパーカーはサマソニ以来の通算4度目。いままでスーパーカー観たさでライブ行ったことは一度もないのに、このめぐり合わせは何なのだろう。観るたびに良くなっていってるから別に文句はないが。今回なんかツインドラムになってるし、来月出るアルバムもすごい決定打になりそうな予感がする、なかなか興味深いライブだった。

RICHARD ASHCROFT 2000.10.22. 五反田ゆうぽうと簡易保険ホール

LIVE

RICHARD ASHCROFT 2000.10.22. 五反田ゆうぽうと簡易保険ホール

良くも悪くもまとまりすぎな印象だった。ソロになってしまったリチャードではあれど、あの声にはやはり独特の存在感があり、やっと聴けた生の歌声には十分堪能することができたと思う。しかし、セットの約半分は占めていたヴァ−ヴの曲において感じられるのは、ニック・マッケヴの決定的な不在であった。ヴァーヴというバンドは、リチャードの狂気という面がどうしても前面に見えてしまうが、ニックのギター・グルーヴなしにはあれほどのカオスは生まれないわけで、結局は仲違いに終わってしまったものの、ニックとリチャードの緊張関係が相当な相乗効果を発揮していたことは間違いない事実なのだ。今日のステージでは明らかにソロ作からの曲のほうが良かったのに、「A SONG FOR THE LOVERS」を演奏せず、やりすぎなまでヴァーヴの曲を演るっていうのは、まだバンドに未練があるとしか思えない。リチャードが再度ニックを迎えいれて、ヴァーヴが再結成されることがあってもおかしくはないだろう。『A NORTHERN SOUL』のタイミングでヴァーヴは一度観たかったな。

SET LIST
1.BRAVE NEW WORLD 2.SPACE AND TIME 3.I GET MY BEAT 4.SONNET 5.C'MON PEOPLE 6.MONEY TO BURN 7.ON A BEACH 8.LUCKY MAN 9.YOU ON MY MIND IN MY SLEEP 10.THE DRUGS DON'T WORK 11.NEW YORK
encore
12.HISTORY 13.BITTER SWEET SYMPHONY