open-air

LIVE

J MASCIS 2000.10.19. HMV渋谷店2Fイベントスペース

ダイナソーJr.からソロ・ユニットへと移行し新作を発表したJ マスシスのプロモ来日の一環で行われたインストア・ミニライブ。たった3曲ながら、電気の入ったアコースティック・ギターで完璧に「J マスシス」を飄々と相変わらずのやる気なさで表現してみせたJ マスシス。彼のいまだ衰えぬ壊れっぷりを確認できて最高の気分だった。

U-571

CINEMA

U-571

U-571
監督:ジョナサン・モストウ
2000年 アメリカ

ベルリンだったか映画祭に招待され、その場の記者会見においてロシアの原潜事故への哀悼の意を毅然と語ったハーベイ・カイテルは猛烈にかっこ良くみえた。彼の存在は映画をより深く引き締まった意味あるものにしていたように思う。第二次大戦中のドイツ潜水艦を舞台にした戦争映画として、その迫力とスケール十分な映像は、さっすがハリウッドと感心しきり。話の展開がやや走りすぎかと思えるが、鑑賞に堪えうる立派なエンターテインメント作品として評価したい。

BLACK MARKET MUSIC / PLACEBO

ALBUM

BLACK MARKET MUSIC / PLACEBO

今年も行けなかったフジ・ロックだけど、本年度のラインナップでいちばん観たかったのが、ボウイ御大もお気に入りのこのバンド。アメリカ人、ブライアン・モルコの特異なキャラクターばかり注目されているが、彼らの音楽性こそ現在のUKシーンにおいて最も特異かつ注目すべきものであろう。不安と絶望の現実という張り詰めたテンションを帯びたサウンドに乗って歌われる、はかなくも繊細で甘く切ないメロディ。PLACEBO=偽薬による中毒者がさらに増えることが予想される、堂々のサード・アルバム。

明日に向かって走れ! / ネプチューン

SINGLE

明日に向かって走れ! / ネプチューン

デビュー・アルバム『君とケツカッチン!』にも収録されているアルバム超先行ファースト・シングル。元ジュン・スカ、現ソロ&ゆずなどのプロデューサー、寺岡呼人が曲提供&プロデュースを務めている。ブギーなギター・ロックの表題曲、アコースティックでソフトな曲調のカップリング曲ともに、素直にいいなと思える耳馴染みの良い楽曲だ。「歌は素人」と、ストレートに歌い上げている三人の歌声も好感が持てて、聴いてて決して恥ずかしく思わない。呼人の手腕が光る好シングル。

LAST DANCE / ブランキー・ジェット・シティ

ALBUM

LAST DANCE / ブランキー・ジェット・シティ

2000年7月8日、横浜アリーナでの解散ライブ初日を完全収録した2枚組。おまえが欲しい、★★★★★★★、SALINGER 、パイナップルサンド、ガソリンの揺れかた、 SEA SIDE JET CITY 、 SKUNK 、 SATURDAY NIGHT 、絶望という名の地下鉄、幸せな人、DERRINGER 、 SWEET DAYS 、 CAMARO 、 SOON CRAZY 、 3104丁目のDANCE HALLに足を向けろ、ロメオ、PUNKY BAD HIP 、ぼくはヤンキー、 D.I.J.のピストル、不良の森、綺麗な首飾り、赤いタンバリン、 BABY BABY。さようなら、ブランキー・ジェット・シティ。

JJ72 / JJ72

ALBUM

JJ72 / JJ72

なにやら大きな期待をすでに背負わされてしまっているような、アイリッシュの新人スリー・ピース・バンド。時を追って、三人マニックス〜ヴァーヴ〜レディオヘッド〜トラヴィス、てな感じの流れにすっぱりはまるわかりやすさから外れた一曲「LONG WAY SOUTH」は、まごうことなきジョイ・ディヴィジョン!! これでUKロック・シーンが甦るなど、そんな大仰なことは思えないが、ちょっと不思議に暗いムードがあって、いいバンドだと思う。

MWNG / SUPER FURRY ANIMALS

ALBUM

MWNG / SUPER FURRY ANIMALS

正直言うと、前作『GUERRILLA』は2回しか聴いていない。個人的にあまり好きになれなかったのだ。SFAにしてはハイパーすぎた。その分、この新作は全編ウェールズ語詞という地味ではあれど、歌そのものの素晴らしさが際立っていて、かなりのお気に入り。インチキな呪文のようなウェールズ語の語感がSFAの音楽に良く合っていて、そこがまたツボ。

VIBE LIVE-NET 2000.10.03. 渋谷クラブクアトロ

LIVE

VIBE LIVE-NET 2000.10.03. 渋谷クラブクアトロ

出演:BADLY DRAWN BOY、サニーデイ・サービス
結果からいうと、この日はハズした。大きくハズした。疲労と頭痛で体調も悪化してしまった。まず、サニーデイは演奏はちゃんとしてた。曽我部も長髪ヒゲ面で、見た目安斎肇だったけど、全然悪くなかった。だのに、なぜ「夜のメロディ」や「魔法」をやってくれんのだ。「baby blue」はグッときたが、そのようなスロー〜ミディアム・テンポのもので全部かためられて、思いっきり聴き足らなかった。やっぱ、3時間はくだらない単独のライブに行かないとだめなのだろうか。さて、次のバッドリーことデーモン・ゴッホ。これが哀しいかなシラケムード一色となってしまったのだ。原因は彼のスタイルとはいえ、ただのマンチェの酔っ払いにしか見えなかったこと。ちゃんと演奏すればいいものの、無駄にみじめなファン・サービスと中途半端な思いつき即興が続けば、そりゃあ引くってなもんよ。ブチ切れて機嫌が悪くなろうが、今日の彼に弁解の余地なし。おかげで彼の素敵な持ち歌も心には響かずじまいで、ああ残念。VIBEはこれを、どう放送するのだろう。

SET LIST
サニーデイ・サービス set list
1.海岸行き 2.シルバー・スター 3.胸いっぱい 4.夢見るようなくちびるに 5.baby blue 6.ピンクムーン 7.24時のブルース 8.LET'S MAKE LOVE
LOVE ALBUM / サニーデイ・サービス

ALBUM

LOVE ALBUM / サニーデイ・サービス

タイトルからして素敵なアルバムは、気が付きゃ通算7枚目。来るとこまで来てしまったのか、単にふっきれた気分的なものなのか、気負ったところがなく、いい意味での緩さがあって、とてもよいです。

PLAY / MOBY

ALBUM

PLAY / MOBY

1999-2000年シーズンにおいて、おそらく世界でいちばん売れている世紀末を代表するに最もふさわしいアルバム。V2移籍後もチャートの上位から落ちる気配はいまだなく、まさに驚異的な売れ方をしていることがわかる。日本ではメディアの反応の遅さのおかげで、今年1月の来日公演をオン・エア・イーストで観ることができたものだが、次はもうムリかもな。いまや無敵のマルチ・アーティスト、MOBYを知るには、決して今更ではない強力推薦盤。