アイ・アム・サム
監督:ジェシー・ネルソン
I AM SAM [ 2002年 アメリカ ]
ビートルズカバー集のサントラは聴いても、映画はずっと観ないままだった『アイ・アム・サム』、めっちゃよかった。もっと説教臭い映画かと思ってたけど、すごく気楽に小粋に楽しめて、本当によかった。特にミシェル・ファイファー、めっちゃよかった!
ビートルズの曲は勝手に涙腺緩んでしまうので、反則な気もするけど、ビートルズなしにこの父娘の関係は築けない「愛こそはすべて」な話でもあるから仕方がない。サントラに入ってても、Nick Caveの「Let It Be」とか劇中で使用されなかった曲があるけど、サントラ大ヒットしたからいいのかなぁ。映画の使用曲が全部カバーになったのは、ビートルズ自体の楽曲使用料が高すぎるかららしい。
DEPRESSION CHERRY / BEACH HOUSE
前作ってついこの間みたいに思えるけど、『Bloom』から3年経ってましたか。今作も海の家で夏真っ盛りというより、シーズン終わったあとの眩くも切ない音世界に浸れます。
野火
監督:塚本晋也
[ 2014年 日本 ]
大岡昇平の戦争体験小説を塚本晋也監督念願の映画化。戦後70年、戦争体験者がいないからこそ、感動抜き、説明抜きに描ききった壮絶な戦場。味方の軍に味方がいない、ここまでくると生き延びることが正しいのかどうかさえわからない。劇場で体験できてよかったと思える、重要な作品。
ナイトクローラー
監督:ダン・ギルロイ
NIGHTCRAWLER [ 2014年 アメリカ ]
リーサルウェポンシリーズ以来、久々にみたレネ・ルッソがこの映画の監督ダン・ギルロイの奥さんだったとは! 激ヤセした笑うセールスマンのごとく、死神くんとして仕事出来過ぎなジェイク・ギレンホールが凄い。めっちゃ面白かった!!
Mr.Children [ 2015.08.16. 東京ドーム ]
2007年の「HOME」スタジアムツアー以来、8年振りに観たミスチル。3時間半28曲。「and I love you」が超名曲であることを再認識するも、小林武史と離れ転換期を迎えた最新作に怪物級の曲がないこともみてとれるライブだと思ったし、だからこそツアータイトル「未完」であり、実直に反応を求めていたのだろう。
1. 未完 2. 擬態 3. ニシエヒガシエ 4. 光の射す方へ 5. CHILDREN’S WORLD 6. 運命 7. FIGHT CLUB 8. 斜陽 9. I Can Make It 10. 忘れ得ぬ人 11. and I love you 12. タガタメ 13. 蜘蛛の糸 14. REM 15. WALTZ 16. フェイク 17. ALIVE 18. 進化論 19. 終わりなき旅 20. 幻聴 21. 足音 ~Be Strong
encore
22. I wanna be there 23. overture 24. 蘇生 25. fantasy 26. Tomorrow never knows 27. innocent world 28. Starting Over
REBECCA [ 2015.08.12. 横浜アリーナ ]
「Yesterday, Today, Maybe Tomorrow」と題された20年ぶりの再結成ライブ。なんだかもう異様によかった! 素晴らしいライブだった! 教科書より複雑な世の中だけど、観に来て本当によかった!! 最初はNOKKOもみんなも緊張してたけど、数曲やってほぐれてきたチープヒッピーズ以降は、全部スーパーだったと思う。NOKKOはシンディ・ローパーやカイリーに近いシンガーだけど、レベッカの曲はトーキング・ヘッズとかNEW WAVE要素満載でガシガシ踊れるファンキー加減がカッコいいと実感。再結成を心から祝いたい。
1. Respberry Dream 2. Moon 3. Lonely Butterfly 4. Cotton Time 5. One More Kiss 6. Cheap Hippies 7. メドレー (Hot Spice~Girls Bravo!~Boss Is Always Bossing~Love Is Cash~蜃気楼~Hot Spice) 8. 真夏の雨 9. Time 10. 76th Star 11. Little Darling 12. (It’s just a) Smile 13. Olive 14. When a Woman Loves a Man 15. Monotone Boy 16. Private Heroine
encore
17. Friends 18. Maybe Tomorrow
男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋
監督:山田洋次
[ 1982年 日本 ]
シリーズ第29作『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』は、絶望映画ともウワサされる一本。ヒロインはいしだあゆみ。第27作から満男役が吉岡秀隆に代わっているので、ふたりが出てるシーンは『北の国から』に見えてしまう。ただ今作の見所はそこではない。今作では、寅次郎が一目惚れしたヒロインにお世話して仲良くなっても、最後は彼女に男がいるとかでフラれて旅に出る、というお決まりのパターンで展開しない。寅次郎が恋をするのではなく、ヒロインから本気で惚れられるのだが、寅次郎はジェームズ・ボンドではなく、考え込んで柴又へ逃げ帰り、追いかけてきたいしだあゆみについぞ応えることができず、満男の前で涙を流すという、かくもシリアスな物語となっている。風の吹くまま気の向くままの寅次郎の業というか宿命を露呈したシリーズ異色の一本。フラれるより切ない。
山田稔明 [ 2015.08.01. 中目黒トラベラーズファクトリー ]
キャンセルが出た情報があって申込んだら、定員20人の濃密な空間で、ダイレクトな歌をまじまじと堪能。GOMES THE HITMAN時代の曲も含めて新旧折々、ギタレレや12弦ギターも使っての弾き語り。素晴らしかった!!! 徳島からアアルトコーヒー庄野さんのいれるアイスコーヒーと14gのお菓子、トラベラーズノートがもらえたのも嬉しかった。娘のスタンプ帳にお店にあったスタンプ押しまくって、山田氏のサインを頂く。
1. 太陽と満月 2. 夏の日の幻 3. down the river to the sea 4. 一角獣と新しいホライズン 5. 太陽オーケストラ 6. 猫町オーケストラ 7. home sweet home 8. 手と手、影と影 9. lucky star 10. 些細なことのように 11. ポチの子守唄 12. my favorite things
encore
13. small good things
阿弖流為 [ 2015.07.26. 新橋演舞場 ]
新橋演舞場にて歌舞伎NEXT『阿弖流為』昼公演を鑑賞。歌舞伎も演劇もあまり詳しくありませんが、今回の劇団☆新感線とのコラボ作、本当に楽しかったし素晴らしかった!! 何よりアテルイという名前がカッコいいし、その名前負けしない、圧倒的な舞台。二本の花道で展開も凄まじく、KISSばりの電飾に始まり、龍だ、熊だ、ねぶただ、光るブレスレットで客席星空だとワクワクしきり。見得も殺陣もキメキメで、メインの五九七(染五郎、勘九郎、七之助は年明けに観た坂東玉三郎『蜘蛛の拍子舞』のときと同じセット)も脇の役者もホントお見事でした。いやあ、カッコよかった!!!
ファンダンゴ
監督:ケヴィン・レイノルズ
FANDANGO [ 1985年 アメリカ ]
1985年の青春映画の傑作『ファンダンゴ』。ベトナム戦争中のアメリカ・テキサスで大学卒業を祝い「ファンダンゴ=馬鹿騒ぎ」な旅に出る男子五人衆。昨今の『ハングオーバー』シリーズに負けないくらい、飲みまくりハッチャケまくるも、『ファンダンゴ』の馬鹿騒ぎの旅は、徴兵の招集逃れでメキシコを目指そうとしたり、花火で遊んだ墓地に眠るのはベトナムで戦死したものだったり、結婚したり進む道がバラバラになったり、将来の不安や青春の終わりを捉えた旅でもある。その儚さがじわじわ沁みてくる、たまらない一本。さよならなんて云えないよ!