

コンパートメントNo.6
Compartment No. 6
監督:ユホ・クオスマネン
2021年 フィンランド・ロシア・エストニア・ドイツ
冒頭にロキシー・ミュージック「恋はドラッグ」。モスクワから長距離寝台列車に乗り、サンクトペテルブルグを経由して最北のムルマンスクを目指す。冬のロシア。冷え切った心情も列車が走る距離と時間が変えていく。人当たり厳しい仲にも人情あり。今回も地図で調べながら旅の映画を堪能した。


ブータン 山の教室
Lunana: A Yak in the Classroom
監督:パオ・チョニン・ドルジ
2019年 ブータン
ブータンの山奥の集落ルナナ村に赴任する若い教師が主人公で、そこまでの道のり、そこでの日々・暮らし・交流が描かれる。首都ティンプーからバスで半日のガサで一泊、そこから車の通れない山道を徒歩で7日かけて目的地のルナナ村という、なんという距離と労力! 地図で位置関係を調べるに値する、素敵な辺境映画だった。


スープとイデオロギー
Soup and Ideology
監督:ヤン ヨンヒ
2021年 韓国・日本
ヤン ヨンヒ監督の家族を題材にしたドキュメンタリー『ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』に次ぐ3作目。両親の生き方、日本と北朝鮮、監督自身が抱えてきたジレンマを描きながら辿り着いた、母が語る済州島四・三事件の壮絶な体験談。第二次世界大戦後の南北統治が始まる混乱期から済州島で島民が大虐殺されたという重い歴史を知る。母は強し。参鶏湯とそのスープで作るラーメンがめちゃめちゃ美味しそうだった。


京都音楽博覧会2024 2024.10.12. 梅小路公園
初めての京都音博は土曜の初日のみ行くことに。この日の出演者はくるり、ASKA、羊文学、Daniele Sepe & Galactic Syndicate、KIRINJI、菊池亮太、CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN 。ASKA 弾き語りでの「帰宅」が猛烈に良かった!ダニエレ&くるりの新曲コラボ初披露は、彼らの音楽家人生と京都音博を続けてきたことが祝福される劇的なステージだったと思う。
梅小路公園という会場。正面にステージ、左では水族館のイルカが跳ねたり、右には鉄道・新幹線が走っている灯りが見えたりする。爽快な秋晴れの中、客以外の人も周りで聴いていたり、この街の中で音楽が鳴っている豊かさに心から感動する。とても素晴らしかった!
くるり
1. ばらの花
2. ブレーメン
3. Liberty & Gravity
4. Time
5. California coconuts
6. ロックンロール
7. 潮風のアリア
8. 琥珀色の街、上海蟹の朝
ASKA
1. はじまりはいつも雨
2. SAY YES
3. 笑って歩こうよ
4. 帰宅
5. 僕はこの瞳で嘘をつく
6. 太陽と埃の中で
7. PRIDE
羊文学
1. Addiction
2. GO!!!
3. 光るとき
4. Burning
5. OOPARTS
6. more then words
7. 祈り
Daniele Sepe & Galactic Syndicate
・Elektrika Pisulina
・Tammurriata
・Tarantella Calabrese
・Peixinhos do mar
・Lunita Tucumana
・Camel (‘Na Storia)
・La Palummella
・Peaches En Regalia
KIRINJI
1. だれかさんとだれかさんが
2. 悪玉
3. Rainy Runway
4. killertune kills me
5. 時間がない
6. 進水式
菊池亮太
1. ラフマニノフメドレー
2. 秋の無言歌
3. 悲愴 アレンジ
4. パガニーニ変奏曲
5. さよならリグレット(with 岸田繁)


きみの色
監督:山田尚子
2024年 日本
山田尚子・吉田玲子・牛尾憲輔の関係性は、この作品のようにバンドを組んでいるようなものなのかもしれない。この3人だからできること・こだわり・美学・魂が呼応し合う素晴らしさ。劇場に若いお客さんが多くて嬉しい気持ちになった。


SISU 不死身の男
Sisu
監督:ヤルマリ・ヘランダー
2023年 フィンランド
元特殊部隊のおじいちゃんが掘り当てた金鉱をナチスの部隊に奪われるも、復讐して皆殺しにする戦闘活劇。銃弾・砲撃・首吊り・墜落…、即死級のダメージを受けつつも絶命しない。犬も出るけどジョン・ウィックには見せない、北の荒野のロケーションにこの怪物の画力、見事! 面白かった!


WAKING UP TOGETHER WITH YOU / ARDHITO PRAMONO
キリンジのラジオでかかって、ギルバート・オサリバンみたいと引っかかった曲。インドネシアのシンガーソングライターみたい。


はしもとみおトークイベント 木彫フォークアートおおや 2024.09.15. 養父市大屋市民センター
養父で暮らす友人を訪ねるタイミングでやっていたイベント。はしもとみおさんは養父市のお隣豊岡市出身で、大学時代に養父の木彫フォークアートに出品した経緯もあって、木彫作家として羽ばたいていったという。大学時代に手に大怪我を負い、一部授業を履行できなかったことで、技術の粗さが個性として評価されたかもという話とか、作品に情報を詰め込みすぎず、あくまで猫なら猫として存在するものとしてできればいいという話とか、卒業制作はデカすぎるが故にたいていは燃やして処分されるけど、養父市が引き取ってくれた話とか、興味深いエピソードがいろいろ聞けて大満足だった。


電気グルーヴ 35周年ツアー “3594” 2024.09.14. Zepp Osaka Bayside
35周年ツアーの初日。本名が書かれたウチワが振られ、周年が駆け巡る。ギターの比率も上がり、グルーヴとテンションは絶えない。常に磨かれていくアレンジ。かっこいい、気持ちいい、おもしろいの連続。すっごく良かった!!!!!
1. アルペジ夫とオシ礼太
2. Shangri-La feat. Inga Humpe
3. TROPICAL LOVE
4. Slow Motion
5. Disco Union
6. Missing Beatz
7. ア.キ.メ.フ.ラ.イ.
8. Upside Down
9. Fallin’ Down
10. 電気グルーヴ10周年の歌 2019
11. 電気グルーヴ25周年の歌(駅前で先に待っとるばい)
12. 電気グルーヴ34周年の歌
13. 電気グルーヴ35周年の歌
14. マイアミ天国
15. ニセモノフーリガン
16. ビコーズ
17. ユーのネヴァー
18. Nothing’s Gonna Change
19. スマイルレス スマイル
20. N.O.
21. Flashback Disco(is Back!)
22. ジャンボタニシ
23. かっこいいジャンパー
24. 電気ビリビリ
encore
25. 電気グルーヴ32周年の歌
26. Pan! Pan! Pan!


クナシリ
Kounachir
監督:ウラジーミル・コズロフ
2019年 フランス
北方領土・国後島の現状を映したドキュメント。島に暮らす人々が語る島の現状と終戦前後のあれこれ。戦後ソ連に実効支配され、当時住んでいた日本人は強制退去させられ、島に残る日本式住居や施設、寺や墓に至るまで徹底的に破壊されたという。現状の島は、政治的なカードと漁業権維持が目的であるため、生活インフラも含めてほぼほぼ開発されることなく取り残され、軍人・役人と一般住民の対日本への思いの相違が見て取れる。
