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ゲット・オン・ザ・バス

CINEMA

ゲット・オン・ザ・バス

監督:スパイク・リー
GET ON THE BUS
1996年 アメリカ

100万人の黒人男子(ブラザー)が集うデモ行進に参加するため、LAからワシントンD.C.へ1台のバスの道中を描いたロード・ムーヴィー。ともにバスで移動する仲間たちのふれあい、いざこざ、お説教、うたの数々。同じ黒人同士でも、正しい正しくないは無理に問わず、直接的な意見のぶつかり合いは絶えず劇中繰り広げられる。ひとつの黒人と括らず、キャラクター豊かに個々の人間として彼らを捉えているところが重要なポイント。『ガール6』で、もう終わったと思っていたが、スパイク・リー健在と見直すには十分な価値ある感動作だ。

ブルワース

CINEMA

ブルワース

監督:ウォーレン・ビーティ
BULWORTH
1998年 アメリカ

完全にウォーレン・ビーティの独壇場。冒頭シーンでは想像できないほどハチャメチャに壊れまくるウォーレン・ビーティが無性にカッコイイ。いままであったか、こんなウォーレン・ビーティ。思いっきり見直してしまいました。この映画にしても言えることは、選挙の結果なんてどうだっていいってことだ。とにかく見所はウォーレン・ビーティの言動と行動につきる。ラップして、DJやって、ハッパ吸って、踊りまくって、若い黒人女性とツルんで、しまいには半ズボンで金持ち連中を罵倒する。これはこれでものすごいエネルギーだが、バカだとは思わない。僕は正直な気持ちで、ブルワースに一票を投じたい。

ハートを燃やして / ACO

SINGLE

ハートを燃やして / ACO

ストリングスの効いた感動的なトラック。映画やドラマの泣きどころで流されると、一気に涙腺が決壊しそうなほど、情に訴えてくるものがある。カップリングは「CREEP」のカヴァー。こうして聴くと、この曲も「ジギー・スターダスト」のようなロック・クラッシックになっちゃってるんだなあと、オレも年を取ったなあと感慨深い気持ちになるのでした。

ケス

CINEMA

ケス

監督:ケン・ローチ
KES
1969年 イギリス

イギリスの名匠ケン・ローチ1969年の作品。絶望的日常を生きる少年を通して、当時のリアルな世相が描かれている。ロクデナシな兄貴、ロクデナシなクラスメイト、ロクデナシな教師、ロクデナシな大人、ロクデナシな未来・・・。ロクデナシな社会での集団生活の中で、少年はひとりタカを訓練することに自分の生きがいを感じる。劇中におけるそんな少年の言葉はどれも真実だが、社会全体が行き場を失っている現実は無情であり、ここといまからは逃げられない。

僕たちのアナ・バナナ

CINEMA

僕たちのアナ・バナナ

監督:エドワード・ノートン
KEEPING THE FAITH
2000年 アメリカ

ハッピー・エンディングな良質のラブ・コメディ。それ以上でも以下でもないが、個人的にはこの手のものが大好きだったりする。恋に飢えていながら、映画で現実逃避をしている臆病者なのだ。今作は男性的観点から描かれているので、親友同士のベン・スティラーとエドワード・ノートンの役は非常に深みのあるものだったと思う。だからこそ彼らに比べると、ジェナ・エルフマンの役が薄いというのは否めないが、彼女の存在感はしっかり映画の印象に焼きついた立派なものだった。テレビの『ダーマ&グレッグ』とは全く違う、一切ボケ無し、しっかり者のキャリア・ウーマンだったのが新鮮に思えたのかも。

THE FIFTH MISSION ( Return To The Flightpath Estate ) / TWO LONE SWORDSMEN

ALBUM

THE FIFTH MISSION ( Return To The Flightpath Estate ) / TWO LONE SWORDSMEN

来たる幕張レイヴについてはUNDERWORLDに尽きるといっても過言ではない。彼らだけでいいとさえ思える。しかし、実体こそ僕は正直よくわからないが、そうそうたるもののはずである集結する予定のメンツのなかで目を引いたのが、このTWO LONE SWORDSMEN。アンドリュー・ウェザオールのユニットだ。派手に踊らせることはないと思うが、彼らの音響世界が幕張メッセのだだっ広い空間で炸裂すれば、UNDERWORLDとは完全に別の快感を味わえるのではないだろうか。大いに期待してていいと思う。紹介のアルバムは1996年の2枚組作品。新作が先ごろ出たようで、聴きたいです。

ライブ・フレッシュ

CINEMA

ライブ・フレッシュ

監督:ペドロ・アルモドバル
CARNE TREMURA / LIVE FRESH
1997年 スペイン

ひとつの事件を契機に生まれた男女五人の複雑な多角関係。恋愛憎悪の生死を決する劇的なクライマックスまで、ドラマの展開は実にスリリングかつ巧妙だ。主人公たちを翻弄する美しい女性エレナ役を演じたフランチェスカ・ネリはイタリア女優だったが、冒頭で主人公の母親を演じたお馴染みペネロペ・クルス以下、アルモドバルがアントニオ・バンデラスをハリウッドに送り込んで以降も、スペイン男女優陣のすばらしさは特筆に価する。

交渉人

CINEMA

交渉人

監督:F・ゲーリー・グレイ
THE NEGOTIATOR
1998年 アメリカ

おすぎですぅCMのさきがけとなった『交渉人』だけど、おすぎが特別薦める理由がわからない。そこがおもしろいのだが、あれは見事なキャスティングだったと思う。みんな意表つかれたし。映画はたいへんおもしろかった。IQの数値は正確に計れなかったけど、かなり高い方だと思いますよ。ケビン・スペイシーの配役はまっとうすぎる気もするが、相変わらずの憎らしくないインテリぶりでよかったです。

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

CINEMA

ブレア・ウィッチ・プロジェクト

監督:ダニエル・マイリック&エドゥアルド・サンチェス
THE BLAIR WITCH PROJECT
1999年 アメリカ

実にしょうもない一品。映画館で観なくて本当に良かったと思うが、いままで観たいという欲望にそそられていたのは事実であり、認めざるをえない。噂が噂を呼び、僕もまんまと自ずから観てしまったわけだ。チームワークのない三人のヒステリーを延々見せられイライラしっぱなしだったが、これこそ製作者の思うツボなのだろう。

イヤー・オブ・ザ・ホース

CINEMA

イヤー・オブ・ザ・ホース

監督:ジム・ジャームッシュ
YEAR OF THE HORSE
1997年 アメリカ

「バッファロースプリングフィールド・アゲイン」なんて曲がこの前の新作に入ってたりしてたけど、やっぱりライブはクレイジーホースで観てみたいと猛烈に思うのであります。いったいいつになったら来てくれるのだろう。R.E.M.も来ないけど、それ以上にニール・ヤングは来ていない。キュアーが来ないのはキュアー(ロバート・スミス)自身の問題だと思うが、ニール・ヤングの興行が打てないのは、これはちょっとどころでない日本の恥だと思う。この映画がどのくらいヒットしたのかわからないけど、もうほんとお願いだから日本に呼んでください。