交渉人
監督:F・ゲーリー・グレイ
THE NEGOTIATOR [ 1998年 アメリカ ]
おすぎですぅCMのさきがけとなった『交渉人』だけど、おすぎが特別薦める理由がわからない。そこがおもしろいのだが、あれは見事なキャスティングだったと思う。みんな意表つかれたし。映画はたいへんおもしろかった。IQの数値は正確に計れなかったけど、かなり高い方だと思いますよ。ケビン・スペイシーの配役はまっとうすぎる気もするが、相変わらずの憎らしくないインテリぶりでよかったです。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト
監督:ダニエル・マイリック&エドゥアルド・サンチェス
THE BLAIR WITCH PROJECT [ 1999年 アメリカ ]
実にしょうもない一品。映画館で観なくて本当に良かったと思うが、いままで観たいという欲望にそそられていたのは事実であり、認めざるをえない。噂が噂を呼び、僕もまんまと自ずから観てしまったわけだ。チームワークのない三人のヒステリーを延々見せられイライラしっぱなしだったが、これこそ製作者の思うツボなのだろう。
イヤー・オブ・ザ・ホース
監督:ジム・ジャームッシュ
YEAR OF THE HORSE [ 1997年 アメリカ ]
「バッファロースプリングフィールド・アゲイン」なんて曲がこの前の新作に入ってたりしてたけど、やっぱりライブはクレイジーホースで観てみたいと猛烈に思うのであります。いったいいつになったら来てくれるのだろう。R.E.M.も来ないけど、それ以上にニール・ヤングは来ていない。キュアーが来ないのはキュアー(ロバート・スミス)自身の問題だと思うが、ニール・ヤングの興行が打てないのは、これはちょっとどころでない日本の恥だと思う。この映画がどのくらいヒットしたのかわからないけど、もうほんとお願いだから日本に呼んでください。
YO LA TENGO [ 2000.10.26. 新宿リキッドルーム]
21世紀まであと67日というこのとき、ヨ・ラのステージを見届けることができたのは本当に恵まれているように思える。100%至福な空間と化した彼らのステージ。ダンプさんは、その名のとおり巨大だった。彼が唯一リード・ヴォーカルをとった大好きな「Stockholm Syndrome」が聴けて、とても嬉しかった。三人編成で彼らほど豊かに音楽を奏でられるバンドは、ちょっと他では見当たらない。演奏の非の打ちようのない巧さもさることながら、お客さんも含めたライブの楽しさをしっかり演出し、だからこそ絆ともいえるファンとバンドの素敵な関係が築かれ、ヨ・ラ・テンゴのライブが誰であっても特別なものになっているのだと思う。
1.NIGHT FALLS ON HOBOKEN 2.LET'S SAVE TONY ORLANDO'S HOUSE 3.FROM BLACK TO BLUE 4.TOM COURTENAY 5.TEARS ARE IN YOUR EYES 6.THE CRYING OF LOT G 7.SHAKER 8.STOCKHOLM SYNDROME 9.CHERRY CHAPSTICK 10.NOWHERE NEAR 11.YOU CAN HAVE IT ALL 12.LITTLE HONDA 13.AUTUMN SWEATER 14.BLUE LINE SWINGER 15.OUR WAY TO FALL
encore 1
16.TILL THE END OF THE DAY 17.DEEPER INTO MOVIES 18.CAST A SHADOW
encore 2
19.I WANNA BE YOUR BOYFRIEND 20.SUGARCUBE 21.DREAMING
LIVE SHOWER PHANTOM [ 2000.10.24. タワーレコード渋谷店 STAGE ONE ]
GUEST:スーパーカー、ウォルラス
毎週火曜にやっているタワレコ渋谷での公開生収録番組に久しぶりに行ってきた。スーパーカーはサマソニ以来の通算4度目。いままでスーパーカー観たさでライブ行ったことは一度もないのに、このめぐり合わせは何なのだろう。観るたびに良くなっていってるから別に文句はないが。今回なんかツインドラムになってるし、来月出るアルバムもすごい決定打になりそうな予感がする、なかなか興味深いライブだった。
RICHARD ASHCROFT [ 2000.10.22. 五反田ゆうぽうと簡易保険ホール ]
良くも悪くもまとまりすぎな印象だった。ソロになってしまったリチャードではあれど、あの声にはやはり独特の存在感があり、やっと聴けた生の歌声には十分堪能することができたと思う。しかし、セットの約半分は占めていたヴァ−ヴの曲において感じられるのは、ニック・マッケヴの決定的な不在であった。ヴァーヴというバンドは、リチャードの狂気という面がどうしても前面に見えてしまうが、ニックのギター・グルーヴなしにはあれほどのカオスは生まれないわけで、結局は仲違いに終わってしまったものの、ニックとリチャードの緊張関係が相当な相乗効果を発揮していたことは間違いない事実なのだ。今日のステージでは明らかにソロ作からの曲のほうが良かったのに、「A SONG FOR THE LOVERS」を演奏せず、やりすぎなまでヴァーヴの曲を演るっていうのは、まだバンドに未練があるとしか思えない。リチャードが再度ニックを迎えいれて、ヴァーヴが再結成されることがあってもおかしくはないだろう。『A NORTHERN SOUL』のタイミングでヴァーヴは一度観たかったな。
1.BRAVE NEW WORLD 2.SPACE AND TIME 3.I GET MY BEAT 4.SONNET 5.C'MON PEOPLE 6.MONEY TO BURN 7.ON A BEACH 8.LUCKY MAN 9.YOU ON MY MIND IN MY SLEEP 10.THE DRUGS DON'T WORK 11.NEW YORK
encore
12.HISTORY 13.BITTER SWEET SYMPHONY
J MASCIS [ 2000.10.19. HMV渋谷店2Fイベントスペース ]
ダイナソーJr.からソロ・ユニットへと移行し新作を発表したJ マスシスのプロモ来日の一環で行われたインストア・ミニライブ。たった3曲ながら、電気の入ったアコースティック・ギターで完璧に「J マスシス」を飄々と相変わらずのやる気なさで表現してみせたJ マスシス。彼のいまだ衰えぬ壊れっぷりを確認できて最高の気分だった。
U-571
監督:ジョナサン・モストウ
U-571 [ 2000年 アメリカ ]
ベルリンだったか映画祭に招待され、その場の記者会見においてロシアの原潜事故への哀悼の意を毅然と語ったハーベイ・カイテルは猛烈にかっこ良くみえた。彼の存在は映画をより深く引き締まった意味あるものにしていたように思う。第二次大戦中のドイツ潜水艦を舞台にした戦争映画として、その迫力とスケール十分な映像は、さっすがハリウッドと感心しきり。話の展開がやや走りすぎかと思えるが、鑑賞に堪えうる立派なエンターテインメント作品として評価したい。
BLACK MARKET MUSIC / PLACEBO
今年も行けなかったフジ・ロックだけど、本年度のラインナップでいちばん観たかったのが、ボウイ御大もお気に入りのこのバンド。アメリカ人、ブライアン・モルコの特異なキャラクターばかり注目されているが、彼らの音楽性こそ現在のUKシーンにおいて最も特異かつ注目すべきものであろう。不安と絶望の現実という張り詰めたテンションを帯びたサウンドに乗って歌われる、はかなくも繊細で甘く切ないメロディ。PLACEBO=偽薬による中毒者がさらに増えることが予想される、堂々のサード・アルバム。
明日に向かって走れ! / ネプチューン
デビュー・アルバム『君とケツカッチン!』にも収録されているアルバム超先行ファースト・シングル。元ジュン・スカ、現ソロ&ゆずなどのプロデューサー、寺岡呼人が曲提供&プロデュースを務めている。ブギーなギター・ロックの表題曲、アコースティックでソフトな曲調のカップリング曲ともに、素直にいいなと思える耳馴染みの良い楽曲だ。「歌は素人」と、ストレートに歌い上げている三人の歌声も好感が持てて、聴いてて決して恥ずかしく思わない。呼人の手腕が光る好シングル。