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VIBE LIVE-NET [ 2000.10.03. 渋谷クラブクアトロ ]

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VIBE LIVE-NET [ 2000.10.03. 渋谷クラブクアトロ ]

出演:BADLY DRAWN BOY、サニーデイ・サービス
結果からいうと、この日はハズした。大きくハズした。疲労と頭痛で体調も悪化してしまった。まず、サニーデイは演奏はちゃんとしてた。曽我部も長髪ヒゲ面で、見た目安斎肇だったけど、全然悪くなかった。だのに、なぜ「夜のメロディ」や「魔法」をやってくれんのだ。「baby blue」はグッときたが、そのようなスロー〜ミディアム・テンポのもので全部かためられて、思いっきり聴き足らなかった。やっぱ、3時間はくだらない単独のライブに行かないとだめなのだろうか。さて、次のバッドリーことデーモン・ゴッホ。これが哀しいかなシラケムード一色となってしまったのだ。原因は彼のスタイルとはいえ、ただのマンチェの酔っ払いにしか見えなかったこと。ちゃんと演奏すればいいものの、無駄にみじめなファン・サービスと中途半端な思いつき即興が続けば、そりゃあ引くってなもんよ。ブチ切れて機嫌が悪くなろうが、今日の彼に弁解の余地なし。おかげで彼の素敵な持ち歌も心には響かずじまいで、ああ残念。VIBEはこれを、どう放送するのだろう。

サニーデイ・サービス set list
1.海岸行き 2.シルバー・スター 3.胸いっぱい 4.夢見るようなくちびるに 5.baby blue 6.ピンクムーン 7.24時のブルース 8.LET'S MAKE LOVE
LOVE ALBUM / サニーデイ・サービス

ALBUM

LOVE ALBUM / サニーデイ・サービス

タイトルからして素敵なアルバムは、気が付きゃ通算7枚目。来るとこまで来てしまったのか、単にふっきれた気分的なものなのか、気負ったところがなく、いい意味での緩さがあって、とてもよいです。

PLAY / MOBY

ALBUM

PLAY / MOBY

1999-2000年シーズンにおいて、おそらく世界でいちばん売れている世紀末を代表するに最もふさわしいアルバム。V2移籍後もチャートの上位から落ちる気配はいまだなく、まさに驚異的な売れ方をしていることがわかる。日本ではメディアの反応の遅さのおかげで、今年1月の来日公演をオン・エア・イーストで観ることができたものだが、次はもうムリかもな。いまや無敵のマルチ・アーティスト、MOBYを知るには、決して今更ではない強力推薦盤。

サン・ピエールの生命

CINEMA

サン・ピエールの生命

監督:パトリス・ルコント
LA VEUVE DE SAINT-PIERRE
1999年 フランス

ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ、エミール・クストリッツア(監督としてご存知の方も多いと思うが、今回映画初出演)といった三人の抑えた渋い演技が印象的な愛と犠牲の中世劇。悪くはないが、いまいち決定力に欠けるか。ここまで毎回作風を変えられると、ルコントってどういう監督なのかよくわからなくなってくる。

EVERYTHING, EVERYTHING / UNDERWORLD

ALBUM

EVERYTHING, EVERYTHING / UNDERWORLD

自身の音楽リスナー人生を振り返って、最大の罪を懺悔するならば、それはいまだUNDERWORLDのライブを経験していないことである。なぜなら、音楽人生最大の幸福がそこにはあったからだ。同じ思いをした人が11月の幕張に集うのだろう。しかし、そのステージにダレン・エマーソンはもういない。ダレンとともに極まれしUNDERWORLDの絶頂集。

ERA / 中村一義

ALBUM

ERA / 中村一義

感動した。もう、この一言だけでいいと思う。すでにさまざまなメディアやWEB上、あるいは人づてに聞かされた絶賛の声(妄想は除く)、それらはみな正しい。あらゆる言葉で表現される感動が、このアルバムには詰まっていて、それを受け入れる多くの人がいる。中村一義は、すべてが人並みのレベルをまたひとつグッと引き上げた。素晴らしき世界へと導いたのだ。

ラプンツェル / Cocco

ALBUM

ラプンツェル / Cocco

ミュージック・ステーション出演時は、そのエキセントリックというより妖怪然とした佇まいと語りによって、場に生放送ということ以上の緊張感を創造してみせた彼女。その後の歌が完璧だったことはいうまでもない。昨今の注目を浴びている日本のどのディーバと呼ばれるひとたちよりも、Coccoの声が好きだ。渾身と充実のロック溢れるサード。

ブラッドシンプル/ザ・スリラー

CINEMA

ブラッドシンプル/ザ・スリラー

監督:ジョエル・コーエン
BLOOD SIMPLE
1999年 アメリカ

コーエン兄弟『ビッグ・リボウスキ』(別称『びっくり棒、好き』)以来の新作は自身1983年の長編第1作を再編集したもの。ストーリー・テリングの巧さは先天的な才能であろう。スリリングな展開で、緊迫した描写が最後まで飽きさせることなく続く。特に生き埋めのシーンはゾッとした。11月4日からシネマライズで公開だが、元はビデオ屋に行けばあるでしょう。フランシス・マクドーマンドが非常に若い。

オータム・イン・ニューヨーク

CINEMA

オータム・イン・ニューヨーク

監督:ジョアン・チェン
AUTUMN IN NEW YORK
1999年 アメリカ

リチャード・ギア=モテモテ・リッチなオジさん(オジさま)。ウィノナ・ライダー=キュートな22歳、重い心臓病持ち。こんなお二人のラブ・ストーリーです。期待度ゼロという期待を見事に裏切らない映画です。

マルコヴィッチの穴

CINEMA

マルコヴィッチの穴

監督:スパイク・ジョーンズ
BEING JOHN MALKOVICH
1999年 アメリカ

ジョン・マルコヴィッチは知らなくとも、その狙った邦題にそそられて面白半分に観に行った客は、この映画をどう思うものだろうか。確かにシュールなお笑い多々あれど、こうもシリアスな人間ドラマが展開されようとは。ジョン・マルコヴィッチともうひとりの本人役の活躍に心から拍手を送りたい。