

SUBSTANCE / NEW ORDER
フジロック2001への出演が決定して以来、やはりどうにも落ち着かない! その場で目にするもの自体には、実は大きな期待を寄せるには不安だらけだったりする。他の皆さんには自信を持って「絶対にニール・ヤングを観ろ!」と勧めておく。ぶっちゃけると僕は、単純に「NEW ORDERのライブを観た」という自分だけの勲章が欲しいだけなのだ。哀しきUKロック道を歩んできた者の宿命だと感じている。あわれと思われても仕方がない。もう、あんまり書いても虚しいので、『SUBSTANCE』の説明を。1987年発表のCD2枚組仕様のコンピレーションアルバム。NEW ORDERとして1981年発表のデビューシングル「CEREMONY」から1987年当時の最新シングル「TRUE FAITH」まで12枚のシングル曲を12インチ盤に収録されたバージョンでリリース順に収録されたものが1枚。そしてもう1枚がシングルのB面曲を収録したものになっている。音楽的にどれほど優れたバンドであるかが、これだけで十二分に理解してもらえることと思います。

川勝正幸 東大ポップ・ゼミ 第6回 2001.05.31. 東京大学 駒場キャンパス
「DYLANがROCK」がポップ ゲスト:みうらじゅん
青春ノイローゼな日々を今も送っている僕にとって、みうらじゅん氏には共感することしきりなわけで、もう本当に大好きなんですが、今日もまた素晴らしいパフォーマンスとお言葉の数々に腹の底から笑わせていただきました。ボブ・ディランがテーマということで、ディランを語るのはもちろん、MJ自身のことも多いに語ってくれて、まさに愛と笑いに満ちた講義の枠を超えたものであったことは間違いありません! のっけから高校時代の自作の歌を3曲披露し、ディランのコレクションをスライドショー形式で沸かせ、最後は女装してステージに立ってる自分のビデオを流しつつ終了と徹頭徹尾みうらじゅんワールドに浸れた熱い熱い3時間。ディランの人間的側面を多く聞けたのも嬉しい。MJ兄貴、これからもよろしくお願いします!


LIVE / LUNA
ひっそりとリリースされたLUNAのライブアルバム。いうまでもなく、好盤である。いうまでもなく、来日したら観に行くだろう。いうまでもなく、ハゲふたりを含む中年おっさんバンドに惜しみない声援を送り、そこにはいつもは忘れていることを思い出させるような音楽が鳴っていることだろう。いうまでもなく、ね。


MY EVER CHANGING MOODS / THE STYLE COUNCIL
ポール・ウェラーは本当に大好きなアーティストのひとりだけど、しいて言えば僕はジャムがいちばん好き。でも先日この曲を久しぶりに聴いて、大名曲だなあと再確認してしまいました。「激情と気変わりがオレをとらえて離さない」というポール・ウェラーそのものといえる歌詞。彼の意志はいまも頑固一徹つらぬかれているわけで、ファンとして、それ以上に尊敬してます。


NYPD15分署
THE CORRUPTOR
監督:ジェームズ・フォーリー
1999年 アメリカ
チョウ・ユンファ、登場シーンから寝転び二丁拳銃という大サービス。映画はソツのない中国マフィア対NY市警モノではあったが、ユンファのアメリカ進出後、いちばんいい出来のように思う。ただ耳を噛み千切る怪演を知っているファンとしては、キレっぷりがいまいちだったのが残念なところ。


THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 2001.05.23. 国立代々木競技場オリンピックプラザ
雨降りしきる中ではあれど、フリーということで観に行ってきた。後方からずーっと眺めていたのだが、前方から湧き上がる湯気の凄いこと。ロックンロールの初期衝動ともいえる突っ走るビートと鋭い叫びは今も健在のようだ。彼らはいいバンドだし、今日のライブもよいものだった。
1. サンダー・バード・ヒルズ 2. シトロエンの孤独 3. アリゲーター・ナイト 4. 暴かれた世界 5. ゴッド・ジャズ・タイム 6. ベイビー・スターダスト 7. リタ 8. ターキー 9. ブレーキはずれた俺の心臓 10.マーガレット 11.バード・ランド・シンディー 12.赤毛のケリー
encore
13.ジェニー


エル・トポ
EL TOPO
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
1967年 アメリカ・メキシコ
鮮烈のカルト作家による異色ウエスタン。後の『ホーリー・マウンテン』ではさらに過激さを増す、鮮血、死体、暴力、フリークスといった目に飛び込んでくる映像のインパクトはやはり強烈だ。自ら神と名乗る主人公エル・トポと砂漠に住む4人の銃の達人との決闘。死後甦ったエル・トポは地底生活者を救うため町へと続くトンネルを掘る。オープニングから結末まで不思議かつ好奇な感覚で満たされる、奇妙で神秘的な映画体験。


斉藤和義 2001.05.19. 赤坂ブリッツ
圧倒的な女性ファンの多さも納得ながら、ライブの凄まじさは性別関係なく心底ホレボレしてしまう。もはや不動のSEVENトリオでの演奏は、現日本最強の3ピースといって過言はないだろう。前半は新曲を中心に徐々に会場の温度を上げ、後半「歌うたいのバラッド」以降は客もステージもテンション上がりまくりの怒涛の展開へ。ギタープレイの冴え具合たるや、何かが乗り移っているかのような、ワインでご機嫌なせいもあるだろうけど、とにかく驚愕! 大幅にアレンジを加えられた「ジレンマ」に思わず半泣きで感動しつつ、本編終了。アンコールではさらにワインを飲み干し、さらにヒートアップと、止まるところを知らない。大合唱の「歩いて帰ろう」「月影」で締めて、客電とアナウンスが鳴ったのに、また出てきてくれたよー! 熱いファンたちって本当にステキ。幸福感で充満した会場で最後に一曲「すっぱいぶどう」。もう、終わりだーー!! 帰れーーー!!!と笑顔で叫んでステージを去った斉藤和義。むちゃくちゃカッコイイです。気づいたら3時間弱の長丁場。本当にお疲れ様でした。次回のツアーも楽しみに待ちましょう!
1.WET SONG 2.砂漠に赤い花 3.幸福な朝食 退屈な夕食 4.ALRIGHT CHARLIE 5.GOOD TIMING 6.アパカバ 7.JACKPOT 8.劇的な瞬間 9.赤いひまわり 10.新曲(曲名未定) 11.テレパシー 12.アロワナ 13.歌うたいのバラッド 14.ロケット 15.ささくれ 16.MOJO LIFE 17.シルビア 18.僕の踵はなかなか減らない 19.ジレンマ
encore 1
20.BAD TIME BLUES 21.黄金のサンダル 22.TOKYO BLUES 23.何処へ行こう 24.HEY! MR.ANGRYMAN 25.歩いて帰ろう 26.月影
encore 2
27.すっぱいぶどう


キングピン ストライクへの道
KINGPIN
監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
1996年 アメリカ
ファミリー向けではないブラックテイストなギャグ満載! 性や宗教、身障者にハゲと一部良識派には刺激が強すぎるかもしれないけど、こういうの大好きです。ファレリー兄弟の続く『メリーに首ったけ』と同じく、ジョナサン・リッチマンが登場して歌っているのも嬉しい。それにしてもボーリングとダメ男の相性って、どうしてこうもバッチリはまってしまうのか不思議ですね。


セシル・B ザ・シネマ・ウォーズ
CECIL B. DeMENTED
監督:ジョン・ウォーターズ
2000年 アメリカ・フランス
こんなにも純朴な壊れ方ができるウォーターズ監督は本当にステキだ。何もかも仕組まれた結果でしかない映画=マイ・ワールドを取り戻す。ハリウッドの映画システムに言及し、主人公達の繰り広げる過激な自主映画作りのテロリズムは、無言の抑圧はびこる現代社会を生きる僕たちにとっても痛快で爽快! 健全なる狂人魂ここにあり。
