代官山物語
CINEMA

代官山物語

監督:新藤三雄
[ 1998年 日本 ]
先日、初めて行った代官山。特に街をぶらつくこともなく「代官山食DO」でランチを食べて、さっさと帰ってしまった。こういうのを観ると自分が東京的なファッションやオシャレに対して歪んだコンプレックスを持っているというか、なんかものすごい嫌悪感を感じてしまう。テイ・トウワがレコードを万引きするのはカラックス『ボーイ・ミーツ・ガール』へのオマージュのつもりか。でもテイ・トウワのヘンな感じはおもしろかった。さすが吉本。あとはあの髪型でない小山田圭吾の姿が観れるのはここだけかも。単に女装してるだけだけど。

posted on 2001/07/23
スカート / CHARA
SINGLE

スカート / CHARA

ジェームズ・イハのソロについて、否定的な意見というのを僕は聞いたことがない。スマッシング・パンプキンズも解散してしまって、とっととソロ作を作れよ!と思うファンをよそに、なーんか自分のブランドデザインやったり、やきもきさせているところに今回のシングルである。やはり、いま求められているのはシンプルに良い曲に良いメロディだと思う。それを実現させるにCHARAのイハの起用は圧倒的に正しかった。アンディ・チェイス、岡村ちゃん、その他ポップ職人がごっそり参加したアルバムにも、良い曲に良いメロディがあふれていることだろう。

posted on 2001/07/19
CRYSTAL / NEW ORDER
SINGLE

CRYSTAL / NEW ORDER

歓喜のニュー・シングル。表題の新曲だけならアルバムまで待っても、往復ビンタ執行猶予つきで許されたかもしれないが、1998年レディングのライブ音源を耳にしてしまっては即購入するしか術はなかった。「TRUE FAITH」「TEMPTATION」に、JOY DIVISION時代の「ATMOSPHERE」「ISOLATION」である。まさに歓喜のシングルである。もはや、フジロックの土曜日はなにがあろうと出陣するしかない。「ATMOSPHERE」はビリー・コーガンが歌ってしまうのだろうか? 興味は尽きないが、新曲についてひとこと。モナコとエレクトロニックをうまく2001年風にブレンドした感じ。当たり前だけど、まるで違和感のないニュー・オーダーでした。ジャケットはもちろん、ピーター・サヴィル。

posted on 2001/07/18
LOST SOULS / DOVES
ALBUM

LOST SOULS / DOVES

マンチェスター。かつての狂騒の中では沈んでいた彼ら。失われた魂(複数)というタイトルに込められたその思いはマイナーコードの調べとともに美しく結実した。昨今のUKシーンを見回しても、彼らほど洗練され熟練されたバンドはいないのではないだろうか。敗北あってのロック。どんなに古くさい思想だろうが、やはりロックの本質はそこなのだ。

posted on 2001/07/11
シベリア超特急
CINEMA

シベリア超特急

監督:水野晴男
[ 1996年 日本 ]
悠長にグレープフルーツジュースでも飲みながら観ようかと思ってコップに口をつけた瞬間吹き出してしまった。監督の期待とは全く別の意味で評判となりシリーズ第3作が作られようとしている現在、すっかり水野晴男は日本のエド・ウッドの地位を手中にしたかに見える。巨大なおばけタコがハリボテの作り物だったように、舞台のシベリア特急は決して前へ進まない。その他大勢の映画評論家がコキ下ろせばコキ下ろすほどに、水野晴男の立場がより強固なものへと確立されていく大逆転の構造を生み出したわけで、ある意味日本映画史に残る作品といっていいだろう。

posted on 2001/07/06
SUBSTITUTE 〜 THE SONGS OF THE WHO
ALBUM

SUBSTITUTE 〜 THE SONGS OF THE WHO

本作に収録されているデビッド・ボウイによる「リリーのおもかげ」を聴く。ボウイさんがフーのトリビュートに参加することは特に珍しいことではない。元々、彼はモッズであったし、かつてのカヴァー集『PIN UPS』でも2曲もフーの曲を取り上げているほど。今回の「リリーのおもかげ」は、もう膝から崩れ落ちんばかりの悶絶モンのトラックである。聴いたか? 彼はまだ絶倫を維持しているのかもしれない。参った。 

posted on 2001/07/04
マテリアル / ACO
ALBUM

マテリアル / ACO

新作と同じくして刊行された彼女の単行本に掲載された数々の写真を見るに、人間としてちょっとどうかと思ってしまったりもしたものだが、このアルバムに苦言を申すことは誰もできまい。デビューしたてだった頃のACOはいまいずこ。エイドリアン・シャーウッド&スキップ・マクドナルドのチームに加え、ニック・イングマン、下田法晴、前作に続いての砂原良徳らとのコラボレートが奏でる、最高級のポップ・ミュージック。ついに彼女のアーティスト性が極まった、ACOという女性の仕事を称えよ!

posted on 2001/06/27
フォーエバー・フィーバー
CINEMA

フォーエバー・フィーバー

監督:グレン・ゴーイ
FOREVER FEVER [ 1998年 シンガポール ]
いわゆるシンガポール版の『サタデー・ナイト・フィーバー』なのだが、エスニックな東南アジアの要素が絡み合って異様な映画になっていて、かなり笑ってしまった。ブルース・リーに憧れる青年が『サタデー・ナイト・フィーバー』を観て、突如ダンスに目覚める。コンテストに出場し、その優勝賞金でバイクを買うのが夢だ。しかし、弟が突然、性転換手術を受けるとカミングアウト! 妄想で出てくる似てないジョン・トラボルタに指南され、成長していく主人公の、アヤシイ青春ダンシング・ムービー。

posted on 2001/06/21
LIVE

青山陽一 [ 2001.06.17. ヴァージンメガストア新宿店 ]

日本のヒットチャートを賑わす無駄に騒々しいキンキン・サウンド、やたら力みすぎの人たちなど、決定的に歌心が欠けてる連中に興味が芽生えることは絶対にない。もうどれもこれも疲れてしまいます。その点、青山陽一は僕がいちばん日本に求めているものといっていいだろう。短い時間だったが、生で彼の音楽に触れて、ものすごく心が晴れる思いがした。ラストはスペシャルゲスト鈴木茂(TIN PAN)の「砂の女」をデュエット。素晴らしい貴重なシーンだった。

set list
1.BIG CHILD 2.難破船のセイラー 3.キキミミタテル 4.4D RAVEN 5.砂の女
posted on 2001/06/18
シックスティナイン
CINEMA

シックスティナイン

監督:ベンエーグ・ラッタナルアーン
6IXTYNIN9 [ 1999年 タイ ]
ウォシャウスキ兄弟の『バウンド』を彷彿とさせるサスペンス映画。こちらもかなりおもしろい。突然会社を不運にもくじ引きで解雇された女性が100万バーツの大金を手にしたことから次々と巻き起こる危険な出来事。恐ろしく冷静な主人公にドキドキさせられっぱなし。ラストのカポーティの言葉が印象深い。

posted on 2001/06/16

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