メトロポリス
CINEMA

メトロポリス

監督:りんたろう
[ 2001年 日本 ]
緻密で繊細な画の表現技術は世界一だろう。手塚治虫の原作を読んでないので、どこまで大友克洋が脚色したものか確認できないが、ラストの持っていき方や加速する破壊へのクライマックスは、かなり大友のカラーが出てたように思える。人間の底無しの欲望、無限に発達する科学文明への警鐘。ロボットと人間の共生をテーマに主人公の純粋な愛の姿に思わずホロリとさせられました。

posted on 2001/06/15
SINCE I LEFT YOU / THE AVALANCHES
ALBUM

SINCE I LEFT YOU / THE AVALANCHES

すでにUKのメディアが大絶賛してるらしいが、確かにこれは素晴らしく良いです。これからいろんな言われ方で紹介されると思うけど、そういうのに振りまわされる前に自分の耳で聴くべし。導入から心を掴んで包み込む音のパラダイス、脳みそとろけるような圧倒的な高揚感、ダンスとポップの見事なバランス感覚。時空を超えたタイムレスなものであるかは時が経たないとわからないものだけど、間違いなくここではないどこかへといざなってくれる至福の音楽体験に、いまは溺れまくりであります。

posted on 2001/06/14
REVEAL / R.E.M.
ALBUM

REVEAL / R.E.M.

すごく丁寧なアルバムだと思う。もはやドラムのビル・ベリーが脱退して以降、歩を進めるというより立ち止まって三人でのあり方模索することに専念してきたわけで、かつてほどエキサイティングなバンドではなくなってしまっているが、それでもR.E.M.というバンドにこだわってきた彼らの姿勢は決して否定すべきではない。新たな追求の旅へと向かい、いまの三人で再び大傑作を生み出す可能性をまだ秘めていると思わせてくれる。ライブが観たいのに、どうして来てくれないのだろう。マイケル・スタイプは俳句の本まで出しているというのに・・・。

posted on 2001/06/13
ふたりの男とひとりの女
CINEMA

ふたりの男とひとりの女

監督:ピーター・ファレリー、ボビー・ファレリー
ME, MYSELF & IRENE [ 2000年 アメリカ ]
僕は人から冷静だと言われる。しかし、その内心を告白すれば、僕はかなりの臆病者でドがつくほど内気な奴だったりする。自分を抑圧して内に溜め込むタイプなのだ。だから、ジム・キャリー扮する主人公みたくなってしまう可能性もないとは言いきれない。彼が突然妻から離婚させられるように、僕も突然の別れを過去に経験したことがある。映画を観るに、そんな男にも訪れる幸せを信じられる希望が湧いてきて、とてもよかったのであります。映画に現実逃避しすぎですね。

posted on 2001/06/12
サイコ・ビーチ・パーティー
CINEMA

サイコ・ビーチ・パーティー

監督:ロバート・リー・キング
PSYCHO BEACH PARTY [ 2000年 アメリカ ]
1960年代のマリブ・ビーチを舞台にした、二重人格少女を主人公にした青春サスペンス・コメディ。ひっさびさにくっだらない映画を観たなーって感じで、すごく楽しめた。オカマ警部役の人が書いた舞台が元らしいが、なんかみんなわかりやすいキャラがあってチャーミング。「ダーマ&グレッグ」のグレッグがカリスマ・サーファー役で出演している。

posted on 2001/06/10
LAST SPLASH / THE BREEDERS
ALBUM

LAST SPLASH / THE BREEDERS

偉大なピクシーズは時が経ってもたまに話題に上ったり、『ファイトクラブ』のように映画で使われたりと世間(というよりロック・ファン)の認知度は保たれているように思われるが、それならばもう少し先までフォローしておいて欲しいと思い紹介するのが、このブリーダーズ。ピクシーズのベーシストだったキム・ディールが結成したバンドで『LAST SPLASH』は1993年に発表されている。まさにグランジ絶頂のさなか、このアルバムは天然ともいえる突き抜けた気持ち良さを耳に届けてくれる一際異端な存在だったとも言える。名曲「CANNONBALL」は一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。いまでも全然カッコいいです。

posted on 2001/06/09
SUBSTANCE / NEW ORDER
ALBUM

SUBSTANCE / NEW ORDER

フジロック2001への出演が決定して以来、やはりどうにも落ち着かない! その場で目にするもの自体には、実は大きな期待を寄せるには不安だらけだったりする。他の皆さんには自信を持って「絶対にニール・ヤングを観ろ!」と勧めておく。ぶっちゃけると僕は、単純に「NEW ORDERのライブを観た」という自分だけの勲章が欲しいだけなのだ。哀しきUKロック道を歩んできた者の宿命だと感じている。あわれと思われても仕方がない。もう、あんまり書いても虚しいので、『SUBSTANCE』の説明を。1987年発表のCD2枚組仕様のコンピレーションアルバム。NEW ORDERとして1981年発表のデビューシングル「CEREMONY」から1987年当時の最新シングル「TRUE FAITH」まで12枚のシングル曲を12インチ盤に収録されたバージョンでリリース順に収録されたものが1枚。そしてもう1枚がシングルのB面曲を収録したものになっている。音楽的にどれほど優れたバンドであるかが、これだけで十二分に理解してもらえることと思います。

posted on 2001/06/04
LIVE

川勝正幸 東大ポップ・ゼミ 第6回 [ 2001.05.31. 東京大学 駒場キャンパス ]

「DYLANがROCK」がポップ  ゲスト:みうらじゅん
青春ノイローゼな日々を今も送っている僕にとって、みうらじゅん氏には共感することしきりなわけで、もう本当に大好きなんですが、今日もまた素晴らしいパフォーマンスとお言葉の数々に腹の底から笑わせていただきました。ボブ・ディランがテーマということで、ディランを語るのはもちろん、MJ自身のことも多いに語ってくれて、まさに愛と笑いに満ちた講義の枠を超えたものであったことは間違いありません! のっけから高校時代の自作の歌を3曲披露し、ディランのコレクションをスライドショー形式で沸かせ、最後は女装してステージに立ってる自分のビデオを流しつつ終了と徹頭徹尾みうらじゅんワールドに浸れた熱い熱い3時間。ディランの人間的側面を多く聞けたのも嬉しい。MJ兄貴、これからもよろしくお願いします!

posted on 2001/06/01
LIVE / LUNA
ALBUM

LIVE / LUNA

ひっそりとリリースされたLUNAのライブアルバム。いうまでもなく、好盤である。いうまでもなく、来日したら観に行くだろう。いうまでもなく、ハゲふたりを含む中年おっさんバンドに惜しみない声援を送り、そこにはいつもは忘れていることを思い出させるような音楽が鳴っていることだろう。いうまでもなく、ね。

posted on 2001/05/29
MY EVER CHANGING MOODS / THE STYLE COUNCIL
SINGLE

MY EVER CHANGING MOODS / THE STYLE COUNCIL

ポール・ウェラーは本当に大好きなアーティストのひとりだけど、しいて言えば僕はジャムがいちばん好き。でも先日この曲を久しぶりに聴いて、大名曲だなあと再確認してしまいました。「激情と気変わりがオレをとらえて離さない」というポール・ウェラーそのものといえる歌詞。彼の意志はいまも頑固一徹つらぬかれているわけで、ファンとして、それ以上に尊敬してます。

posted on 2001/05/28

PAGE TOP